
自由が丘出身で日展準会員の書家、石川青邱(せいきゅう、本名・石川圭一)さんがこのほど、目黒区に自身の作品を寄贈した。
目黒総合庁舎に飾られた石川青邱さんの作品「彪如(ひょうじょ)」
石川さんは1970(昭和45)年、目黒区自由が丘生まれ。大東文化大学文学部中国文学科卒業後は会社員として勤務する傍ら、28歳で日展に初入選。35歳で書家として独立した。その後、第7回(2020年)、第10回(2023年)と2度にわたって全応募者の中から10点のみ選ばれる狭き門「特選」を受賞し、日展準会員になった。
今回寄贈したのは石川さんが2度目の特選を受賞した作品「彪如(ひょうじょ)」。中国・漢代の哲学書「太玄経(たいげんきょう)」から引用した言葉で、「きらびやかで美しい様」を意味する。
目黒区総合庁舎で2月14日、石川さんに感謝状が贈られた。青木英二目黒区長は「素晴らしい作品だけに、これは区が『お預かりしたもの』として大切にしていきたい」と感謝の意を伝えた。
石川さんは自由が丘で書道教室「書道研究 尚美社」を主宰し、後進の育成にも携わっていることから、「私の出身地である目黒区に、節目となる作品をお渡ししたいと考えていた。区民の皆さんに作品に触れてもらえたら」と話す。
作品は、総合庁舎本館2階と別館2階をつなぐ渡り廊下に飾られている。