
初心者から始められる「百人一首競技かるた」講座が7月2日、よみうりカルチャー自由が丘(世田谷区奥沢5、TEL 03-3723-7100)で開かれる。
小倉百人一首かるたの札を使って1対1で対戦する競技かるたは、読み手が読んだ短歌の上の句を聞き、相手より先に取り札を取る競技。取り札は、短歌の下の句のみがひらがなで書かれている。相手に勝つためには、上の句の「ここまで聞けばどの短歌か特定できる」という最初の数文字「決まり字」を暗記する必要があり、これが初心者にとってハードルとなっている。
講師を務める川瀬将義さんは1994(平成6)年、愛知県生まれ。3歳から百人一首に親しみ、4歳で競技かるたを始めた。小学生時代にA級選手に昇格したが一度競技から離れ、大学時代に復帰。2022年、小倉百人一首競技かるたの男性最高位を決めるタイトル戦「名人位決定戦」で第68期名人位を初獲得。以降、第69期、第70期と3期連続でタイトルを保持した実力を持つ。
初心者向けの同講座では、競技かるたの普及活動にも取り組む川瀬さんが発案した「決まり字百人一首」かるたで親しんでもらうところから始める。同かるたは取り札の左下に決まり字が書かれており、「実力や年齢に関係なく楽しむことができる」という。
講座を担当した同施設の得永誠哉さんは「競技かるたは決まり字の暗記だけでなく、相手に勝つために有利な札の配置を考える心理戦もあり、子どもたちに人気のデッキを構築するカードゲームに通じるものがある。興味を持つ子どもたちも多いと考えた」と話す。
札を取る体力、読み手の声に瞬時に反応する集中力や精神力が鍛えられ、試合前・試合後に礼をするなど礼儀も重んじる。「競技かるたは総合的な能力が身に付く知的スポーツ。子どもから大人まで競技かるたの魅力を伝えられたら」と受講を呼びかける。
開講は7月2日から3カ月間(計12回)、毎週水曜17時~19時。対象は小学1年生以上、受講料は3万6,960円。有料体験(3,466円)も可能。