
目黒区出身の落語家・春風亭柳枝(りゅうし)さんの独演会「めぐろ柳枝を聴く会」が10月4日、めぐろパーシモンホール(目黒区八雲1)小ホールで開かれる。
柳枝さんは1981(昭和56)年、目黒区柿の木坂生まれ。2006(平成18)年、春風亭正朝さんに入門し、「正太郎」を名乗る。2009(平成21)年に二つ目に昇進し、2021年3月には真打ち昇進とともに落語界の大名跡とされる「春風亭柳枝」を9代目として襲名。
正統派の古典落語で高座を務め、東京・国立演芸場主催の「花形演芸大賞」で2023年度、2024年度と2年連続で金賞を受賞している。
二つ目時代から続けてきた「めぐろ柳枝を聴く会」は年に一度、柳枝さんの地元・目黒で開いている独演会。真打ち昇進から今年で4回目を迎え、柳枝さんによれば「目黒区と柳枝後援会の力を借りて毎年開催できている」という。
今回の演目は、旅の開放感から思わぬ騒動を巻き起こす「宿屋の仇(あだ)討ち」と、掛け金の支払いの催促に来た店側と借り手の攻防戦が展開される「掛取り」。いずれも笑える滑稽噺(ばなし)となる。
柳枝さんは「『宿屋の仇討ち』は約10年ぶりに演じる。そして少し早いが、江戸の歳末風景を描いた『掛取り』と合わせて2席を楽しんでもらえたら」と話す。
柳枝さんは「寄席の雰囲気をこの会で提供したい」と、寄席の落語の合間に上演される「色物」と呼ばれる芸が楽しめるのも同落語会の特徴。今回は、「おしゃべりも楽しい」というマジックの伊藤夢葉(ゆめは)さんをゲストに迎える。このほか、来春の真打ち昇進が決定している二つ目の落語家・柳家小(こ)はぜさんも出演する。
19時開演。料金は3,500円(目黒区民は3,000円)。全席自由。