現代アート作家・海岸(うみぎし)和輝さんの個展「Overlap(オーバーラップ)」が12月20日、ギャラリー自由が丘(世田谷区奥沢5、TEL 03-6715-6551)で始まる。
海岸和輝さん個展「Overlap」から、作品名「Overlap-#63」
海岸さんは1984(昭和59)年、東京生まれ。東京芸術大学絵画科油画専攻卒業後はグラフィックデザイナーとして活動していたが、2020年に始まったコロナ禍をきっかけに絵画の制作を再開した。
作品は、デザインの仕事で使い慣れたデジタルツールで下絵を作り、それをキャンバスやパネルに置き換えてアクリル絵の具で仕上げる。
同展では「重なり」をテーマにした作品「オーバーラップ」シリーズから、右上へ向かう「鳥」のイメージを中心に構成した作品約15点を展示する。
海岸さんは「興味の中心にあるのは、画面の中で色や形が重なったときに生じる『知覚的な効果』」と言い、「色同士がどう見え方を変えるか、輪郭がどのように相互に作用するか、レイヤー構造がどんな奥行きをつくるか。そうした視覚的な関係を検証するため、四角いキャンバスだけでなくデジタルの切り抜きのような印象を持つシェイプド・キャンバスを用いている」とも。
今回の展示では、「長く描き続けてきた『鳥』のイメージの形を軸に、線を重ね、色を重ねる中で生まれる視覚的な重なりを提示したい」とも。
開催時間は12時~19時(最終日は17時まで)。入場無料。初日には海岸さんを迎え、オープニングレセプション(17時~19時)も開く。今月28日まで。