自由が丘北口・学園通り沿いに昨年12月10日、産直青果販売店「ベジフルショップあぐり」(目黒区自由が丘2)がオープンした。運営はアグリート(神奈川県川崎市)。
同社取締役で店頭にも立つ加藤葉子さんは、「食と農を結ぶトータルコーディネート」をコンセプトに、食の専門学校「レコールバンタン」や横浜市中央卸売市場・本場の料理講習会の講師も務めるなど幅広く活動する野菜ソムリエ。
加藤さんが日本各地から選んだこだわりの農産物は、東京農業大学「食と農」の博物館(世田谷区)敷地内・バイオリウム前で毎週日曜開催する「ベジフルマーケット」でも入手可能だが、「畑という農の場がない自由が丘に、畑を感じながら販売できる空間を作りたい」と常設店の出店を決めた。
出店場所は目黒通り・八雲3丁目交差点近くの路面店で、店舗面積は10坪。店内は、主役となる青果物のため白とグリーンを基調としたシンプルな造りに。主婦でもある加藤さんの「女性目線」で吟味した神奈川・横浜近郊と日本各地の農産物を並べる。
主な仕入れ先は、横浜郊外にある小金井農園の生産直売「フレッシュビーンズ」、神奈川野菜の育種家・専業農家の野路稔さん、無農薬栽培でかんきつを育てる愛媛「味香ん園」ほか、化学的製法や添加物不使用の横浜「岩井の胡麻油」など。そのほか季節に応じて海外の果物などもそろえる。
冬野菜の一例としては、フレッシュビーンズの「日本ほうれん草」や「甘々トマト」、野路さんの「野路大根」、味香えん園の「スイートスプリング」など。いずれも「市価より格安」で販売する。
店内の黒板や手描きのPOPには、加藤さんの野菜や果物への愛情があふれている。「対面販売にこだわったのは、見た目や形にこだわらずにおいしさを再検討してほしいから。しゃべれない野菜や果物の代わりに、その良さを伝えたい」と意気込む。
今後は、店内でコーヒーや紅茶を提供するカフェコーナーも設ける予定。営業時間は、平日=11時~18時30分、日曜・祝日=10時30分~19時。月曜定休。