自由が丘北口の商業施設「ラ・ヴィータ」(目黒区自由が丘2、TEL 03-3723-1881)内の人工池で6月下旬にカルガモのひな8羽がかえり、親鳥と一緒に泳ぎ回るかわいらしい姿を見せている。
イタリア・ベネチアの街並みを再現した同所にカルガモが初めて飛来したのは12年ほど前。同施設管理担当者の須崎克美さんによれば、4~5年間は同所で巣作りが確認されていたが、人工池に利用していた井戸水が枯れたため水道水に切り替えたころから姿を見せなくなってしまったという。
「カルガモが水質の変化を敏感に感じ取ってここへは来なくなったのだろう」と諦めていたところ、昨年数年ぶりに飛来。同所で8羽のひながかえったが、親鳥が足を骨折して十分に子育てができず、ひなを襲うカラスや猫などから守りきれなかったことから巣立つことができたのは3羽だった。
昨年に続き、再び子育ての場所に自由が丘を選んだカルガモ一家。施設内の店舗の人たちも小屋作りやエサやりなど協力して世話を続けており、「今年こそは8羽とも無事巣立ってほしい」と見守っている。
連れ立って泳ぐカルガモ親子の姿に、歓声を上げる子どもや携帯電話で撮影する姿も見られる。「こうした街中でカルガモのひなが育ち、巣立っていく姿を地元の皆さんにもぜひ見ていただければ」と須崎さん。順調に育てば7月下旬ころから8月上旬に巣立つという。