自由が丘商店街振興組合は10月1日、ミドリムシ商品を開発する東大発ベンチャー企業「ユーグレナ」(文京区)とのコラボレーション企画で、同社が開発・販売するミドリムシ粉末を使った期間限定オリジナルメニューの提供を始めた。
1ピース当たり1250万匹のミドリムシを配合、パティスリーアンファンス「ユーグレナ抹茶チーズケーキ」(400円、ホール=1,500円)
ユーグレナとは「ミドリムシ」の学名で、動物と植物の両方の性質を併せ持つ「藻の一種」。同社が沖縄県・石垣島で大量培養する「石垣産ユーグレナ」は、ビタミン類や必須アミノ酸、DHAなど59種類の栄養素を豊富に含んだ食材であるほか、新たなバイオ燃料の原料としても注目されている。
ミドリムシを通じて食糧・環境問題の解決を目指す同社の理念に、街に緑を増やす環境活動「自由が丘森林化計画」に取り組んできた同組合が賛同。日本のトップパティシエの一人として知られる辻口博啓さんがオーナーシェフを務めるパティスリー「モンサンクレール」やスイーツのテーマパーク・自由が丘スイーツフォレスト「パティスリーアンファンス」、精肉店「稲毛屋」らが参加し、ミドリムシを使ったコラボメニューを開発した。
そのほかの参加店舗は、「自由が丘ロール屋」「Feve(フェーブ)」のスイーツ店、タイ料理「クルン・サイアム アティック」、米粉パン店「和良(わら)自由が丘」、イタリアンバル「パスタバル Mikiya's(ミキヤズ)」、バー「ネバーランド」の全9店。
各店が使うのは、ミドリムシ粉末に有機栽培の大麦若葉やアシタバを加えた青汁タイプの粉末食品「ユーグレナ・ファームの緑汁」。1包(3.5グラム)当たり3億5000万匹のミドリムシが配合されており、モンサンクレールの「サブレ ユーグレナ」の場合、1枚でミドリムシ1000万匹分を摂取できるという。抹茶に近い風味と色合いを生かし、スコーンやチーズケーキ、空揚げ、グリーンカレー、カクテルなど全11品をそろえる。
「各店のプロによるさまざまなアイデアで、当社では作ることができなかったおいしいメニューが完成した。自由が丘ならではのおいしさや楽しさに、当社のミドリムシを加えることで皆さんに『新しさ』を感じてもらえたら」と同社の出雲充社長。
メニューの提供期間は約3カ月の予定。参加店舗と詳しいメニュー内容を記載したマップ「自由が丘おいしい未来が体験できるMAP」を、自由が丘インフォメーションセンター(受付時間=10時30分~18時30分)、東横線・大井町線自由が丘駅構内で配布している。