目黒通りに日本のスポーツ自転車ブランド「A-DEW(アデュー)」の直営店「A-DEW Tokyo Meguro」(目黒区鷹番1)がオープンして1カ月が過ぎた。運営はWEDA(三重県名張市)。
細身のクロモリ製パイプと水平なトップチューブが目を引く「A-DEW sono1」(写真はドロップハンドルタイプの「sono1 DROP」)
2012年創業。「誰もが同じように…」をコンセプトに性別や体格、経験を問わず楽しめるスポーツバイクライフを提案する同ブランド。車種は全て独自の企画・設計で、小柄な人でもロード&クロスバイクが楽しめる「Sサイズ(適応身長148センチ~165センチ)」のクロモリ製ホリゾンタルフレームを実現するなど、各パーツ細部にまでこだわりを見せる。
自ら設計を手掛ける上田裕太社長は、2009年に横浜国立大学大学院工学府修士課程修了後、トヨタ自動車入社。先行開発車のボディー設計や実験に携わっていたが、「自分自身で何かを作りたい」と同ブランドを立ち上げた。
自転車設計に着目した大きなきっかけは、「なかなか自分に合うスポーツバイクが見つからないと悩んでいた小柄な妹や友人の声を聞いたことだった」と上田社長は振り返る。そこから「スポーツバイクに対する既存の『壁』を取り払いたい」と、デザインやサイズだけでなくカラーバリエーションもそろえ、さらに価格設定も抑えた。「セミオーダー感覚で自分好みのバイクが製作できる」とネット販売を中心にファンを増やしている。
初の直営店となる同店は、「東京・神奈川を中心とした関東エリアの利用客が多かった」ことから、主要幹線道路で知名度のある目黒通り沿いを選んだ。店舗面積は約10坪。
店内には、ロード&クロスタイプ「sono1」、ミニベロタイプ「sono1 mini」シリーズを展示。Sサイズのほか、Mサイズ(同160センチ~175センチ)、Lサイズ(170~180センチ)の全サイズをそろえ、全て周辺公道で試乗走行もできる。
各パーツのカラーバリエーションは、個性的なマゼンダやイエローグリーン、オレンジなどを含むフレーム全8色(sono1 miniは全4色)、グリップ全3色、サドル全3色、タイヤ全2色をラインアップする。
ネット販売開始当初は小柄な利用客による注文が目立ったが、「最近はアイアンマンなど本格的なレースに出場される方がトレーニング用に選んでくださるケースが多く見られる」という。「普段の街乗りからスポーツ走行まで1台でこなせるのが当ブランドの強み。幅広い走りを楽しんでもらえたら」とも。
価格は、FLATタイプ(sono1・sono1 mini共に)=6万4,500円、DROPタイプ(同)=7万1,200円(以上税別)。
営業時間は、平日=11時~20時、土曜・日曜・祝日=10時~19時。月曜定休(祝日の場合は、翌火曜休業)。