革製品ブランドのプロダクト展「m+ 村上雄一郎の仕事展」が現在、日本製雑貨とアパレルのセレクトショップ「katakana 自由が丘店」(世田谷区奥沢5、TEL 03-5731-0919)で開かれている。
「m+(エムピウ)」(台東区)は、元・1級建築士で革職人の村上雄一郎さんが手掛ける革製品ブランド。建築士時代、音を立てるポケットの小銭に「もっと気持ちよく持ち歩けないだろうか、手触りの良い一枚革で包み込むような入れ物があったら」とアイデアが浮かび、2011(平成23)年ブランドを立ち上げた。ブランド名は、村上さんの「m」にプラスを付けることで「『作り手+誰か』によって物が完成する」との思いを込めたという。
プロダクトは、タンニンでなめした本場イタリア製一枚革で作る財布や名刺入れ、ペンケース、バッグペンケースなどがあり、機能美を追求したデザイン性の高さで多くのファンを持つ。
自身も愛用者という店主の河野純一さんは「当店の開店当初、お客さまから『この店に合いそうなレザーブランドがある』と教えていただいたのがm+を知るきっかけだった」と言い、同店の定番商品として一部取り扱っている。
今回の同展では、財布を中心に約15種類の革小物をそろえる。河野さんの「お薦め」の財布は、折り重ねた革を一枚革で巻きとめた形からイタリア語で「1000の紙葉」を意味する財布「millefoglie II(ミッレフォッリエ 2)」(1万4,000円)、紙幣を折りたたまずに出し入れできるファスナータイプのコンパクトな財布「zonzo(ゾンゾ)」(1万5,500円)、革に包んでホックを留めるだけのシンプルな構造の財布「straccio Liscio/Buttero(ストラッチョリスシオ・ブッテーロ)(7,500円~、以上税別)。
「当店でm+の取り扱いを始めた当時は男性に人気がある財布だったが、ここ数年の流れとなっている『小さな財布』の人気から、女性のファンが増えた」と河野さん。同ブランドの最大の魅力は「エイジングが美しいこと」と言い、「使い込むほどに手になじむ『育てる革』を楽しんでいただけたら」とも。
営業時間は11時~20時。12月12日まで。