東急東横線・学芸大学駅を拠点に地域密着型ミュージシャンとして活動する伊藤清光さんの「屋上パフォーマンス」が5月16日、ついにラストライブを迎え10年の歴史に幕を下ろした。

　当日は朝から快晴に恵まれ、定刻通り朝8時にライブをスタート。サンマヘルメットにサングラス、赤いマントと白いパンツ姿の「サンママン・Keybow」こと伊藤さんを中心に、長年活動を応援してきた関係者も思い思いのコスチュームに身を包んでパフォーマンスに参加。春から伊藤さんの活動を撮り続けてきたテレビ局取材クルーも入り、にぎやかなラストライブとなった。

　無事ライブを終えた伊藤さんは、「皆が駆けつけてくれて大いに盛り上がったが、東横線の乗車客の方々もいつも以上に手を振ってくださり、たくさんのリアクションをいただけたことがとてもうれしかった」と笑顔を見せた。

　同ビル向かいの学芸大学駅高架下に店を構え、階下から活動を見守ってきた「吉野インテリア」のオーナーは、「毎朝駅へ向かう人たちが屋上に向かって手を振る姿が印象的だった。数軒隣のビルからはミュージシャンの徳永英明さんがデビューしていったので、ぜひ伊藤さんには『第2の徳永英明』になってほしいと期待していた。今日が最後とは残念だが、これからも頑張って」とエールを送った。

　今後もパフォーマンスを続けてほしいという声について、伊藤さんは「何事もやはりどこかで終わりはあるもので、今はやれることはやれたという気持ち。ここまで続けられたのも皆さんの手振りや笑顔があってこそ。本当に感謝、感謝です」

　今後の活動については、「ビルの屋上からスタートしたパフォーマンスが、やがて『学大FM』誕生へとつながり、地域に密着した双方向型コミュニケーションが出来上がった。これを糧に、目黒区の地域の皆さんとともに街の活性化に寄与していければ」（伊藤さん）。伊藤さんに続く第2・第3の「Keybow」が出てくれば、ぜひ応援していきたいとも。

　一部の「屋上パフォーマンス」の様子は、公式サイトからリンクされた動画サイトで見ることができる。

ライブ終了後も東横線と乗車客たちを見送る伊藤清光さん（関連画像）Keybow伊藤の屋上パフォーマンス学大FM東横線の車窓から見える学大名物「屋上パフォーマンス」－今年で最後に（自由が丘経済新聞）