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苦境に陥る自由が丘の「サンクスネイチャーバス」、CFで協力呼びかけ

バス名にちなんだプレートナンバー「3939(サンキュー・サンキュー)」を付けて運行するサンクスネイチャーバス(写真は八雲エリアを周回する八雲ルートバス)

バス名にちなんだプレートナンバー「3939(サンキュー・サンキュー)」を付けて運行するサンクスネイチャーバス(写真は八雲エリアを周回する八雲ルートバス)

 自由が丘エリアを走るコミュニティーバス「サンクスネイチャーバス」が長引く物価高騰で苦境に陥っている。

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 サンクスネイチャーバスは1997(平成9)年、自由が丘の無料コミュニティーバスとして運行を開始。運営費は自由が丘の地元企業や店舗、個人サポーター(会費・協賛金)で賄っている。燃料の一部には、飲食店や家庭から出た食廃油をリサイクルとした「VDF(ベジタブル・ディーゼル・フューエル)」を使い、地域主導型エコプロジェクトの先駆けとして多くのメディアに取り上げられてきた。

 ルートは、自由が丘駅正面口から緑が丘、八雲を周回する「八雲ルート」、駅南口から八雲、深沢を周回する「駒沢公園ルート」、「産業能率大学送迎バスルート」の3つ。同バスを運行するNPO法人「サンクスネイチャーバスを走らす会」(目黒区)によると、現在までの累計乗車人数は230万人を達成した。

 運行エリア内には東急バスの運行路線も含まれるが、路線の空白地域をカバーし、高齢者や子どもの安全な移動手段を確保する「地域住民の足」として貢献してきた同バス。しかし現状のままでは、運行継続が困難だという。

 同法人理事の斉藤光彦さんは「法規制などの影響で現在はVDFではなく、軽油による運行を余儀なくされている。さらに昨今の燃料費高騰、(運転士などの)人件費増などを受け、燃料問題もさることながら運行を続けること自体が厳しい状況」と話す。地元の自由が丘商店街からも赤字補てんを受けてきたが、こうした状況を踏まえ、クラウドファンディング(CF)で運行資金の調達を目指すことを決めた。

 社会課題解決に特化したCFサービス「CAMPFIRE for Social Good」を使い、4月8日から協力を呼びかけ、300万円の調達を目指す。

 斉藤さんは「一番の課題である財政基盤を支援金で整えたい。安定した運営が実現した際には、運行開始当時の思いであるVDF燃料で再びバスを走らせたい」と意気込む。

 CF支援者には、自由が丘商店街振興組合の参加店が「カレー1杯無料」「ワークショップ参加無料」などのサービスを提供する「特別パスポート」を発行するほか、スイーツ店の商品やレストランの食事を提供する「グルメリターン」、同バスの車内に名前を掲示する「バス広告リターン」などを用意する。

 5月22日まで。

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