自由が丘の私設美術館が閉館イベント-西洋古典版画コレクションを展示販売

ジェイムズ・ベイカー・パインセント原画・石版画による「ジョージ・チャペル」(1839年)

ジェイムズ・ベイカー・パインセント原画・石版画による「ジョージ・チャペル」(1839年)

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 自由が丘で13年間運営を続け、昨年10月に閉館した「自由が丘美術館」(世田谷区奥沢7、TEL 03-3704-3860)が5月24日より、「さよなら3大イベント」を開催する。

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 同館は、ルネサンスから19世紀中期までの古典版画と古典素描に魅せられて作品を集めてきた貝瀬菊美さんによって1996年に開館。同時代の作品は日本ではあまり所蔵されておらず、当時の芸術性を紹介する貴重な存在だった。

 同館で所有する古典版画は、職人たちによってルネサンス期を代表するルーベンスなど名だたる画家の大作を模写して作り出されたものが多い。その特徴について、貝瀬さんは「機械文明以前の時代にあって、多くの人に大作を伝える写真的存在だった版画は、緻密な技法と精神性によって作られており、まさに神の手業のような素晴らしい作品がある」と話す。

 今回のイベントのメーンとなるのが、古典版画の展示販売。貝瀬さんの200点近いコレクションの中から約30点が販売される。貝瀬さん自身、初めて作品を所有したときから次々と古典美術に興味がわいていったといい、「こうした作品を持つ楽しみを、皆さんにもぜひ味わっていただければ。その思いから、今回は特別に手に入れやすい価格をつけさせていただいた」とも。価格は2万円~。

 そのほか期間中には、写真家の小川勝久さんによる現代フォトアート「バラ図鑑」の展示販売(展示点数15点、価格=3万円~)、カメオ(現代シェル)のアドバイザー山口勝己さんが20年にわたって収集した「カメオ」コレクションの展示販売(40点、価格=1万4000円~)も同時開催する。

 開館時間は11時~19時。今月30日まで。

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