目黒区健康推進部健康推進課が4月30日に出版したガイドブック「坂道ウォーキングのすすめ」が、区内の坂道を利用した健康づくりを提案する内容で好評を得ている。
同区では、区の特長を生かした手軽な健康づくりを提案したいと考えていたところ、区内に33カ所もある名前の付いた「坂道」に注目。「運動は有酸素運動と筋力トレーニングをバランス良く行うことが大切と言われているが、有酸素運動のウオーキングと、坂の上り下りで足腰の筋力に負荷を与える『坂道』はもってこいの組み合わせだった」と、ガイドブックを編集した同課の神邊敏彰さん。
提案するウオーキングコースは、約3キロ~6キロの距離の中に5カ所以上の坂道を組み込んだ全7コース。自由が丘の「谷畑坂」や東工大近くの「鶯坂」などを歩く「足で知る坂とみどりと街コース」、区内屈指の斜度を誇る「十七が坂」「別所坂」を含む「坂の醍醐味健脚コース」などで、坂の由来や名所、絶景ポイントも写真付きで紹介している。
各コースには総距離、目安となる所要時間、歩数なども記載。これらは神邊さんら同課スタッフが実際に全コースを歩き、坂の斜度や距離など現地で繰り返し実測したデータがもとになっているという。「自分自身、この冊子を作り始めたことで改めて『坂』を意識するようになった。坂にはいろいろな表情がある。高低差による体の感じ方や景色の違いをご自分の足で楽しんでほしい」。
同冊子の利用者からは「坂道の名前が記された道標を見つけるのが楽しみ」「まとめて数冊購入したい」などの声が寄せられているといい、5月下旬には初版1,600部が完売。急きょ増刷が決まった。
A5判、38ページ。価格は200円。区役所ほか区内の一部書店で販売する。