イデーショップ 自由が丘店(目黒区自由が丘2、TEL 03-5701-7555)で現在、「IDÉE Life in Art TAGAMI Exhibition」が開催されている。
イデーのアートプロジェクト「Life in Art アートのある暮らし」の一環で開く同展。山口県在住の画家、TAGAMIこと田上允克(まさかつ)さんにスポットを当て、40点以上の作品を同店3階の併設ギャラリーで展示する。
田上さんは1944(昭和19)年山口県生まれ。大学で哲学を学んだ後、29歳で上京。偶然入ったアトリエで絵を描くことの楽しさに取りつかれ、以来40年以上で生み出した作品総数は4万点以上。現在は山口を拠点に畑で野菜を作りながら、「時間が足りない」と休むことなく1日平均3~7点の作品を描き続けているという。
作品はあまり売ることもなく、実家の納屋に積み上げていたという田上さんだが、近年では東京やパリのギャラリーで個展を開いたほか、2014年には「アウト・サイダーアートフェア・パリ」にも出展するなど注目を集めている。
田上さんの作品はテーマやスタイル、意図などは持たずに、「ただ内側からあふれ出てくるものを、そこにあった色の絵の具でひたすらに表現しているだけ」という。抽象画から漫画風なものまでさまざまなスタイルで表現し、モチーフも人の顔や動物、線、記号とバラエティーに富んでいる。
同展では3サイズ展開(縦39.5×横27センチ、同66.6×51.2センチ、同91.1×66.6センチ)で約40点を展示。より多くの作品展示を望む声が寄せられていることから、約20点の追加展示も予定している。作品は販売も行い、価格帯はサイズに合わせ3万8,340円、6万8,040円、18万3,600円(額装込み)。
田上さんの作品に魅了され、企画したという同店アート担当・原田陽子さんは「とにかく作品を見に来ていただきたい。人知れず、わが道を全うする芸術家に触れてほしい」と来店を呼び掛ける。田上さんの作品について、「一本の映画を観賞するに値するほどの衝撃がある。絵の前に立つ皆さんそれぞれが『田上ワールド』を解き明かしてもらえたら」とも。
営業時間は11時30分~20時(土曜・日曜・祝日は11時~)。4月27日まで。