碑文谷の「圓融寺(えんゆうじ)」(目黒区碑文谷1)で12月31日、寺の建物壁面に映像を投影する大みそか恒例イベント「円融寺除夜の鐘 プロジェクションマッピング奉納」が行われる。
「円融寺除夜の鐘 プロジェクションマッピング奉納」告知ポスター(写真)
毎年一般参加を受け付ける「除夜の鐘つき」を待つ参拝者向けに始まった同イベントは今年で5回目。寺に立つ室町時代の木造建築で国の重要文化財に指定されている「釈迦堂」と、目黒区指定文化財の「仁王門」の壁面に、さまざまなCG映像を投影する。
釈迦堂に投影する今年の作品テーマは仏教の「五色(ごしき)」。青・黄・赤・白・黒の5色からイメージしたという「戦隊物」風のCG映像をメインプログラムに、円融寺幼稚園児や近隣の子どもたちから募集した絵も投影する。
制作には、六本木ヒルズや山口の名勝・錦帯橋などのプロジェクションマッピング作品を手掛けてきたコンテンツサービスプロデューサーで最先端表現技術利用推進協会(港区)会長の町田聡さんが中心となり、全国から招待した映像作家たちも参加する。
仁王門には、筆を使わず壁面に書を書くインスタレーション「AIR SHODO(エア書道)」の作品を投影。書き手の手のひらの動きを赤外線で解析し、筆の軌跡をデータ化して投影するもので、筆独特の緩急・とめ・はね・はらいなどの動きも再現できるという。当日は書道家を招いて書道の指導を行うほか、一般参拝者もエア書道を体験できる。
そのほか初の試みとして、360度のVR(仮想現実)映像による同イベントライブ中継を予定している。PCやスマートフォンから閲覧できるほか、さらにVRに対応したHMD(ヘッドマウントディスプレー)、スマホ用VRビューワーなどを使うと「没入感のあるVRライブ映像を体験することができる」という。
町田さんは「五色をテーマにした今年のプロジェクションマッピングは、参拝に来られる家族連れに楽しんでもらえる要素を盛り込んだ。現地に来られない方には、360度映像のライブ中継でイベントに参加しているような体験を楽しんでもらえたら」と来場・参加を呼び掛ける。
投影時間は21時~、21時30分~、22時~、22時30分~、23時~の計5回。雨天などで予定変更の場合は同寺ホームページで知らせる。