「うなぎの寝床 もんぺ展」が現在、日本製雑貨とアパレルのセレクトショップ「katakana 自由が丘店」(世田谷区奥沢5、TEL 03-5731-0919)で開かれている。
「MONPE」全12柄をそろえた「Katakana」店内の様子
期間中、九州の伝統織物「久留米絣(かすり)」を使って現代的に仕立てたもんぺの展示販売を行う。久留米絣は、福岡県南部にある筑後地方で江戸時代から200年以上も続く伝統織物で、現在も20数軒の織元が織っている。昔ながらの織機を使っていることから「限りなく手織りに近い、柔らかい風合い」が特徴という。
同地方は昔から「もんぺ」の生地が織られており、その着心地の良さから「もんぺは現代でも履けるのではないか」と同地方の工芸品などを取り扱うアンテナショップ「うなぎの寝床」(福岡県)が着目。久留米絣の織元の協力を得て、同社が企画販売したモダンなデザインを取り入れた久留米絣のもんぺ「MONPE」は2016(平成28)年、グッドデザイン賞を受賞した。
店内には、久留米絣の伝統的な模様を生かした「ハナガラ(花柄)」(1万5,000円)、絣の特徴を生かした「ずらしストライプ」(1万2,000円)、古典的な十字模様の柄と無地の生地を左右に組み合わせた「クロスパターン」(1万1,000円)、ポップなカラーバリエーションが目を引く新作「チア-ズ」(1万3,500円)など全12柄をそろえる。サイズはS(ウエスト64~96センチ)、M(同65~102センチ)、L(同68~108センチ)の3サイズを用意する。
そのほか、定番柄以外の色や柄で作った数量限定商品「久留米絣セレクトもんぺ」(9,800円)、久留米絣ハンカチ(1,000~1,500円)、久留米絣ハギレ(500円)などもそろえる。
店主の河野純一さんは「久留米絣の魅力を発信したいと『日本のジーンズ』と銘打ち、久留米絣のもんぺを手掛ける理念に共感してはいたものの、実は『でも、そうは言ってももんぺでしょ?』と思っていた。実際に履いてみると、しっかりとした芯を持ちながら柔らかく肌になじむ風合い、現代に合わせて型紙を修正したすっきりとしたシルエット、軽量で涼しいことに驚いた」とほほ笑む。
「絣は主に和服に使われる素材として親しまれてきたことから、日常で絣と出合う機会は少ないと思う。この機会にぜひ履き心地を体感してほしい。軽くて運動量のあるパンツなので、これから夏休みの旅行などに出掛ける方へお薦めしたい」とも。
開催時間は11時~20時。8月30日まで。