世界的アニメーション作家・山村浩二さんの作品を集めた「山村浩二 アニメーション上映会&トークイベント」が10月14日、奥沢の多目的スペース「Factory」(世田谷区奥沢8)で行われる。
同所を含む「九品仏」エリアに在住のアーティストたちとの交流の場として開催するイベント「九品仏アートフェスタ」の一環。山村さんは、短編アニメーションストア&ギャラリー「Au Praxinoscope(オープラクシノスコープ)」(奥沢7)を自身のアトリエに併設する形で運営している。
山村さんは1964(昭和39)年、名古屋市生まれ。2002(平成14)年、古典落語を題材にした「頭山」で、アニメーション界で世界最高峰とされる「アヌシー国際アニメーション映画祭」をはじめ世界の主要アニメーション映画祭で6つのグランプリを受賞、第75回アカデミー賞短編アニメーション部門で日本人では初めてノミネートされた。今年5月には、学術や芸術、文化などへの功労者に贈られる紫綬褒章を受賞した。
山村さんの作品は、分業で作る一般的なアニメーションとは異なり、手描きにこだわる山村さんが一人でこつこつと作り上げる。取り上げるテーマや手法も多彩で、実験的な作風で知られる。
上映会では、山村さんの短編アニメーション作品から10時~11時45分「こどもプログラム(6作品)」、12時~13時25分「アートプログラム(4作品)」をループ上映する。
「こどもプログラム」上映作品は、「キッズキャッスル」(作品時間5分)、「カロとピヨブプト:おうち」(4分20秒)、「five fire fish」(1分)、「カロとピヨブプト:あめのひ」(4分20秒)、「干支(えと)1/3」(2分)、「カロとピヨブプト:サンドイッチ」(4分20秒)。
「アートプログラム」上映作品は、「こどもの形而上学」(5分11秒)、「サティの『パラード』」(14分12秒)、「怪物学抄」(6分10秒)、「おまけ」(2分22秒)。
上映終了後、14時~15時「トークイベント」も開催。同所を運営するクリエーティブ会社「ドローイングアンドマニュアル」社長で映像作家の菱川勢一さんが進行役となり、同社で子ども番組やアニメーション作品を手掛けるクリエーターと山村さんによる対談形式でトークを行う。
定員はいずれも30席で、立ち見も可。入場無料。上映中の会場出入りは自由。座席の予約も可能で、申し込みは「Factory」公式サイトで受け付ける。