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日本の織物生地を使ったバッグ 奥沢「D&DEPARTMENT」で受注販売

日本の機織技術の素晴らしさを伝え、新たな需要を生み出すことを目的としたバッグコレクション「ARCHIVES(アーカイブス)」

日本の機織技術の素晴らしさを伝え、新たな需要を生み出すことを目的としたバッグコレクション「ARCHIVES(アーカイブス)」

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 日本の織物技術による生地を使ったバッグコレクション「ARCHIVES(アーカイブス)」の展示販売が9月16日、デザインセレクトショップ「D&DEPARTMENT (ディアンドデパートメント)TOKYO」(世田谷区奥沢8、TEL 03-5752-0120)で始まった。

【写真】リボンやウール糸など多彩な糸を組み合わせたカットドビー生地のバッグ「No. 005」

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 D&DEPARTMENTは2014(平成26)年、日本の生地産地でデッドストックとして保管されていた生地を活用するプロジェクト「LIFESTOCK(ライフストック)」をスタート。これまでにトートバッグやクッション、スリッパ、ラグ、ランプシェード、スツール座面などデッドストックの生地を取り入れた商品開発を手がけ、日本の機織技術の高さやバラエティーに富んだ個性を伝えてきた。

 今回のコレクションは、同社が10年にわたるプロジェクト活動を通して感じた「新たな需要を生み出さなければ、日本の繊維産業そのものがなくなってしまう」との危機感から立ち上げたという「ARCHIVES」シリーズの第1弾。

 同社ファッション部門コーディネーターの重松久恵さんは「10年前に比べると、生地産地の活性化を推進する行政や若者が増えたように思えるが、現状は厳しい状況が続いている。特にコロナ禍の影響を大きく受け、(メーカーの)廃業が進んでいる」と危機感を募らせる。

 「規模は小さいが、世界が注目するような特徴を持った、こだわりの布を作り続けている方々もいる。こうした素晴らしい生地が存在することを多くの人々に知ってもらいたいし、身近な日常で使ってもらいたい」とバッグをデザインしたという。

 高い技術を使い、時間をかけて織られる生地はそれだけ原価も高くなるが、「私たちが商品として販売することで生地を発注することができ、生産者たちも作り続けることができる可能性がある。一つ一つが個性豊かな、宝物のような布で作られたバッグを通じて、皆さんに楽しんでもらえたら」と期待を寄せる。

 バッグの生地は、群馬・桐生「小林当織物」、 山梨・富士吉田「TSUGUO」「宮下織物」、愛知・一宮「カナーレ/小塚毛織」、愛知・知多「東洋織布」、和歌山・高野口「terihaeru(テリハエル)小島日和/妙中パイル織物」のファブリックメーカーが手がけ、ジャカード織やヘリボーン織、カットドビー織、裂織(さきおり)などの技法で織り上げた25種類のバッグをラインアップする。

 ベースとなるバッグのサイズは、横=約37センチ、奥行き=約13センチ、高さ=約25センチ。価格は3万5,200円~6万7,200円。受注生産で、納期の目安は約1カ月半。店頭では全ラインアップを展示するほか、持ち手の長さなどが選べるセミオーダーも受け付ける。

 10月10日まで。オーダーのみ、同日以降も店頭で受け付ける。併せて、オンラインショップでも扱う。

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