書道家・杉浦晴香さんによる作品展「すみもよう」が1月11日、東横線・学芸大学駅の書店「BOOK AND SONS(ブック・アンド・サンズ)」(目黒区鷹番2、TEL 03-6451-0845)で始まった。
杉浦さんは1992(平成4)年生まれ。幼少期から書を学び、現在は筆文字を中心に表札、看板、ロゴ、飲食店のお品書きなどの筆耕を手がけている。このほか「墨の表情」を切り取った作品づくりや、「葉々(ようよう)」名義で墨の画によるものづくりも行っている。
同展では、墨を使って線や模様を描き、生まれた表情を切り取って一つの作品として組み合わせた約40点を展示する。
展名「すみもよう」について、杉浦さんは「空模様や雨模様のように『○○の様子、ありさま』という意味も込めた。今回切り取ったものはどう見えるのか、その時の季節や興味の矛先によって模様が変化しているのも、自分の記録のようで面白い」と話す。
作品について、同展担当者は「にじみやかすれ、濃淡など墨という文房具が持つ表情の面白さを落とし込んでいる」と言う。線を使った作品では、仮名の古筆にある散らし書きや連綿の様子を取り入れることで「今の手書き文字にはないリズムや美しい連なりを要素として抽出し、線を描いている。墨の滋味深さや線の様子を会場で楽しんでほしい」とも。
開催時間は12時~19時。水曜定休。入場無料。今月30日まで。