東横線・大井町線自由が丘駅のホーム・コンコース・一部店舗などの照明を2012年3月までに、全て有機EL・高機能LED照明器具に変更する。東京急行電鉄(渋谷区)が発表した。
この取り組みは、温室効果ガス25%削減を目標にした環境省の「チャレンジ25地域づくり」事業の一環。同事業に提案し採択された「スマートモデル自由が丘駅 あかりプロジェクト」は、人が多く集まる駅を中心としたエネルギーマネジメントで、省エネの推進とCO2排出量削減による環境負荷低減を目指すという。
導入する照明器具は、有機EL照明器具30台、LED照明器具約1200台、LED案内サイン約70台。高機能LED照明器具と連動させる照明制御・調光システム、電力量検診システムも導入することで、駅全体のCO2排出量を約25%削減、照明のみで比較すると約55%削減できる見込み。
LEDと並び次世代照明の有力候補として注目されている有機EL照明器具は、正面口改札窓口と定期券売り場に設置予定。パナソニック電工(大阪府門真市)による特注品で、同社によれば「駅施設の一般照明としての実用的設置は日本初」となる。
鉄道の駅では導入実績の少ない高機能LED照明器具は、東横線・大井町線ホーム、正面・南口コンコース、駅務室、駅売店などに設置。照明制御・調光システムと連動させ、照度・人感センサーと時刻による混雑検知によって照明の色温度を変えるなどの制御も行う。
一例として、コンコースでは人感センサーにより人の混雑を検知して明るさを変更。タイムスケジュール制御により時間帯別に色合いの変更を行い、朝はすっきりとした白を基調に、夕方以降は温かみのある暖色系で点灯させる。
「今回設置する照明器具は、駅施設でも目に付くところにあるものなので、駅を利用するお客さまも気付かれると思う。状況に応じて変わっていく照明に関心を持っていただけたら」と同社広報担当者。