自由が丘のギャラリー・大塚文庫(目黒区自由が丘3、TEL 03-3718-4411)で11月30日より、劇団ユニット「ナギプロ」による演劇「ミセス・サプライズ」が上演される。
作・演出を担当するのは、同劇団主宰の凪沢渋次さん。「マニアックになりがちな芝居というジャンルを誰にでも楽しめるものにしたい」と劇団を立ち上げ、芝居やコントを中心に役者として舞台にも立つ。オリジナル公演のほか、下北沢のコントライブ「絹」のレギュラー出演、永六輔さん主宰のコントライブ、落語家の柳家喬太郎さん・三遊亭白鳥さんの二人会にゲスト出演するなどその活動は幅広い。
今回の公演は、劇団初の「ミステリータッチなシチュエーションドラマ」。かつての親友「ミセス・サプライズ」に招待され15年ぶりに集まった仲間たちと「もう一つの自由が丘」にある大豪邸を舞台に、15年前に起きた出来事の謎が解き明かされていくという内容。同作を作ったきっかけについて、凪沢さんは「あるイベントを見に『大塚文庫』を訪れた際、そのゴージャスな雰囲気と居心地の良さに心底ほれ込み、サロンをそのまま使って芝居ができるのではと考えた」と話す。
「大塚文庫」は、自由が丘の住宅街にある地下1階地上2階建ての「邸宅風ギャラリー」。国立能楽堂などを手がけた和の建築家、故・大江宏氏の遺作で、日本庭園やお茶室もある贅沢な作り。上演会場となる2階サロンは約20坪、全面ガラス張りの窓からは富士山が臨め、バーカウンターを備えた洋室スペースが広がる。「舞台はこのサロン。セット、照明、音響も使わずに、ここで交わされる会話だけで時間や空間を楽しめるような芝居にしたい」(凪沢さん)と話す。
チケットは、前売り=2,500円、当日=2,700円。上演は12月2日まで。予約・問い合わせはinfo@nagi-pro.comまで。上演期間中、同ギャラリー地下では、公演ポスターの原画を手がけたイラストレーター・サトウユカさんのイラスト展「『メゾン・カモガワ』原画展」も行う。入場無料。