学芸大学の住宅地にある割烹「すずき」、ミシュラン「1つ星」獲得

住宅街の一角にある「割烹すずき」の店構え

住宅街の一角にある「割烹すずき」の店構え

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 日本ミシュランタイヤ(千代田区)が11月22日に発売した「ミシュランガイド東京2008」で星を獲得したレストラン191店中、広域自由が丘圏では料理人・鈴木好次さん(54)が経営する「割烹 すずき」(目黒区鷹番2、TEL 03-3710-3696)が1つ星を獲得した。

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 同店は、東急東横線・学芸大学駅の東口商店街から道を入った閑静な住宅街の一角、京都のお茶屋を思わせる朱塗りの店構えが目印。木の扉を開けると左側に6~7名程度座れるお座敷、店内奥には白木造りのカウンター7席があり、隠れ家のような温かい雰囲気。板場はカウンターよりも一段低く作られており、鈴木さんの繊細な包丁さばきを間近で見ることができる。

 鈴木さんは、目黒区自由が丘にあったすし店で修行を積み、29歳で独立。学芸大学駅近くに現店舗とは異なる飲食店を経営していたが「学芸大学においしい店を作ってほしい」という知人のひと言がきっかけで、18年前に現在の場所へ移転して本格的な割烹料理店を始めた。時にはフレンチやイタリアンなどのテイストもエッセンスに取り入れる鈴木さんの料理は、そのほとんどが独学。「一流料理店で修行をしても、舌や感性は自分で磨くしかない。私の修行の場は、お客様のリクエストで始めた料理教室。お互いに勉強しあって、私がみなさんに育てていただいたようなもの」と話す。

 星獲得の知らせを聞いたときは驚きを隠せなかったというが、「今思えば、あの方たちが調査員だったのかなと思う2人組のお客様がいらっしゃった」。今年の春先にフランス人と日本人の2人組が同店を訪れ、カウンター席が空いていたので案内すると、鈴木さんの仕事振りを見つめる視線が普通の利用客とは明らかに違うものだったという。

 フランス人客から、店では用意のないワインのメニューはないかと尋ねられ、「私は料理人で、料理を楽しんでもらうだけ。もしワインが飲みたければ、近くに酒屋があるので好きなものを買ってきてほしい」と頼んだところ、鈴木さんの奥様と一緒にワインを買いに行ったというユニークなエピソードも。

 今回の星獲得について、素直に喜びの表情を見せた鈴木さんは「毎朝築地へ足を運び、旬の魚や野菜を自ら吟味しているので素材には自信があった。あとは素材の持ち味、香り、うまみを引き出すのが料理人のすべて。フランス人のお客様が帰り際『ワインに合う料理をありがとう。食材もすばらしかった』と言ってくださったのがうれしかった。今回の星獲得をきっかけに、ますます精進していきたい」と抱負を語る。

 同店のメニューは、昼=6,000円(予約のみ)、夜=10,000円、13,000円、15,000円のおまかせコースのみ。電話予約の際にはあらかじめお客様の好みを確認して内容を調整する。

 営業時間は11時~14時、18時~23時。月曜定休。

割烹 すずき
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