※本報道資料は米国スノーフレイク社が6月3日に発表した内容の抄訳です。
- Cortex AISQLは、生成AIを顧客のクエリに直接組み込み、使い慣れたSQLの構文を使用してあらゆる種類のデータを分析し、AIによる柔軟なAI駆動のパイプラインを構築することを可能に。これにより、データのフィルタリングや結合のコストを最大60%削減
- Hex、Sigma、TS Imagineなどの主要企業がCortex AISQLを活用し、AIによるデータ活用のシームレスな高度化を実現
- SnowConvert AIは、AIによる自動化によりレガシープラットフォームからのSnowflake移行を加速し、手動での再コーディングを削減し、大規模なデータ移行に伴うリスクを低減
AIデータクラウド企業であるSnowflake(ニューヨーク証券取引所:SNOW)は本日、年次ユーザーカンファレンスSnowflake Summit 2025において、SnowflakeのエンタープライズグレードのAI機能群であるSnowflake Cortex AIを拡張する主要な新機能を発表しました。これにより世界中の組織が、現代のAI環境に合わせてデータアナリティクスの刷新を実現します。Snowflakeは、レガシープラットフォームからSnowflakeへの移行を加速するエージェント型自動化ソリューションの「SnowConvert AI」を発表します。SnowConvert AIによりデータプロフェッショナルは、より迅速に、よりコスト効率よく、より少ない手作業でデータインフラストラクチャを刷新することができます。Snowflakeへのデータ移行が完了すると、Cortex AISQL(現在パブリックプレビュー中)が生成AIを顧客のクエリに直接組み込み、マルチモーダルデータ全体からインサイトを抽出し、クラス最高のパフォーマンスとコスト効率を確保しながら、SQLとAIを使用して柔軟なパイプラインを構築できるようにします。
Snowflakeのアナリティクス担当責任者、Carl Perryは次のように述べています。「あらゆる組織がAIの可能性を確信しています。多くの場合、AIを活用するためには複雑なインフラストラクチャ、パフォーマンスの制約、高いコスト、カスタムパイプラインの構築におけるエンジニアへの依存といった課題を克服する必要があります。当社はこのような障壁を取り除き、誰もがCortex AISQLを使ってあらゆるデータを分析して活用し、SnowConvert AIによりレガシーシステムからの移行を実現します。当社は、チームがより迅速かつスマートに仕事をし、データを実際の効果につなげられるよう支援することで、AI時代のアナリティクスを再定義していきます」
TS Imagineの最高執行責任者(COO)、Thomas Bodenski氏は次のように述べています。「資本市場においてはスピードと精度がすべてです。SQLは長年にわたりデータ変換の標準とされてきました。Cortex AISQLにより、非構造化テキストでもその力を活用することができます。AISQLにより、当社の社員は、複雑なエンジニアリングの必要なく、自然言語を使って直接、文書の解析、インサイトの抽出、インテリジェンスの構築が可能です。この画期的なソリューションにより、高いSQL処理性能を支えるSnowflakeのアーキテクチャを活用しながら、市場に迅速に対応し、顧客に価値を提供することができます」
Snowflake、生成AIによるSQL機能を提供し、アナリストがより迅速により多くの業務をこなせるよう支援
Snowflakeは、使い慣れたSQLクエリで生成AIを活用できるよう支援し、組織によるデータ解析のあり方を再定義します。Snowflake Cortex AIはすでに、AIデータクラウドのセキュリティ環境内で高度なAIモデル、アプリ、エージェントを構築と展開を可能にしています。現在Cortex AISQLは、生成AIを活用することで、クエリ機能を飛躍的に進化させ、すべてのデータアナリストをAIエンジニアへと変貌させる次の大きな一歩を示しています。Cortex AISQLはAnthropic、Meta、Mistral、OpenAIなどの主要なモデルに基づいており、SnowflakeのSQLエンジンにすでに直接組み込まれているコア機能やパフォーマンス最適化機能と合わせて提供します。Cortex AISQLのパフォーマンス最適化機能(現在プライベートプレビュー)により、データセットの種類に応じて30~70%のパフォーマンス向上を実現でき、数千件にも及ぶデータフィルタリングや結合時のコストを最大60%削減することが可能になります。これにより分析能力を大規模に拡張し、より戦略的な意思決定を支援します。
従来、SQLの使用は構造化データや一部の半構造化データの分析に主に使われてきました。そのため、非構造化データ (たとえばテキスト、画像、音声など)からインサイトを得るには、アナリストが開発者に依存せざるを得ない状況が続いていました。SnowflakeのCortex AISQLは、これらに変革をもたらします。
SQLをSnowflakeのAI機能とともに活用することで、アナリストはマルチモーダルデータに容易にアクセスし、スケーラブルに分析できるようになりました。これにより、データサイロを解消し、ツールを集約させ、従来の構造化データと非構造化データ組み合わせた分析が可能となります。例えば、顧客のテーブルにチャットのやり取りを追加したり、センサーから収集されたデータを検査画像と関連づけたり、売上データとSNS上のセンチメント(感情分析)と統合したりする使い方が可能です。これによりアナリストは画像の分類、通話記録からのインサイト抽出、異常検知などを容易に行えるようになります。その結果、あらゆるデータで完全に統合されたSQL体験が実現し、専門的なAIスキルや外部サービスがなくても、より深いインサイト、より迅速な意思決定、イノベーションの加速が可能になります。Cortex AISQLは、統合されたインテリジェンスを組織全体に提供します。
Snowflake、AIによる移行機能で価値創出までの時間を短縮
Snowflakeは、SnowConvert AIにより、デジタルトイランスフォーメーション(DX)において特に煩雑で時間を要する作業の一つである、データウェアハウス、ビジネスインテリジェンスツール(BIツール)、ETLの移行作業を、新たなリスクを伴うことなく、より迅速かつスマートに実現できるよう支援します。Snowflake Cortex AIに基づくデータエコシステムの移行エージェントにより、SnowConvert AIは、Oracle、Teradata、Google BigQueryなどのレガシーなのデータウェアハウスや他のクラウドデータプラットフォームから、Snowflakeへのスムーズな移行を可能にします。
さらにコード、BIレポート、ETLツールの自動変換および、変換後コードや移行済みデータの検証を自動化することで、データエンジニアによる移行作業の負担を大幅に軽減します。SnowConvert AIは、単なるデータベースの移行にとどまらず、顧客がシームレスなサポートを得ながら、重要なワークフローを中断することなく、BIツールからETLツールまでデータエコシステム全体のモダナイゼーションを支援します。業務に支障を与えることなく、シームレスなサポートのもとで安全に移行を実現します。
SnowConvert AIは、コード変換およびテストフェーズの時間を2~3倍の速度で完了させることで、移行期間を大幅に短縮し、モダナイゼーションの迅速な実現を支援します。これにより、「構想からインサイト創出まで」の時間を短縮し、より早く分析を開始し、ビジネス成果を創出することが可能になります。
世界中の企業がすべてのデータで包括的なアナリティクスを実現
Snowflakeのアナリティクスに対する統合されたアプローチは、組織によるデータ分析のあり方を根本的に変えるものです。Snowflakeは統合プラットフォームにおける革新的な機能として、Apache Iceberg(TM)テーブル(※1)などのオープンフォーマットを含むあらゆるデータを優れた効率で処理できる機能も発表しました。さらに、Snowflakeは次世代のハードウェアおよびソフトウェアの最適化により、2.1倍(※2)高速な分析性能を提供するスタンダードウェアハウス- 第2世代(現在GA中)を発表しました。Snowflakeの顧客は、あらゆる場所に存在するデータからより迅速にAIによるインサイトを得ることが可能となります。
関連情報:
- データアナリストにAIの力を直接提供するSnowflake Cortex AISQLについて詳しくはこちらのブログ投稿をお読みください。
- Snowflakeによるアナリティクス機能の拡張について詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。
- Snowflake Summit 2025で公開したすべてのイノベーションと発表内容については、Snowflakeのニュースルームでお読みいただけます。
- LinkedInやXでもSnowflakeの最新情報を発信しています。#SnowflakeSummitもぜひフォローしてください。
※1「Apache Iceberg」はApache Software Foundationの米国および/または他の国における登録商標または商標です。
※2 Snowflakeの性能向上は2024年5月3日(スタンダードウェアハウスを使用)および2025年5月2日(Gen2を使用)に測定されたベンチマーク結果に基づいています。
このプレスリリースには、明示または黙示を問わず、(i)Snowflakeの事業戦略、(ii)開発中または一般に提供されていないSnowflakeの製品、サービス、テクノロジー、(iii)市場の拡大、トレンド、競争状況に関する考察、(iv)Snowflake製品とサードパーティプラットフォームの統合およびサードパーティプラットフォーム上でのSnowflake製品の相互運用性と可用性についての言及など、将来の見通しに関する記述が含まれています。これらの将来の見通しに関する記述は、さまざまなリスク、不確実性、前提に左右されます。これには、Snowflakeが証券取引委員会に提出するForm 10-Q(四半期レポート)やForm 10-K(年次レポート)内の「リスク要因」などのセグメントに記載されているリスク、不確実性、前提が含まれます。これらのリスク、不確実性、前提を考慮すると、将来の見通しに関する記述において予想または暗示されている結果と比較して、実際には大きく異なる結果や反対の結果に至る可能性があります。 これらの記述は、初回記述日の時点に限った記述であり、かかる記述の時点で入手可能な情報に、および/または経営陣がかかる時点で抱いていた誠実な信念に、基づいています。法律で義務付けられている場合を除き、Snowflakeには、本プレスリリース内の記述を更新する義務または意図は、一切ありません。そのため、将来の見通しに関するいかなる記述も、未来の出来事についての予測として利用してはなりません。
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Snowflakeについて
Snowflakeは、簡単かつ効率的で信頼性の高いエンタープライズAIを実現します。世界最大規模の数百の企業を含めた11,000を超える世界中のお客様が、SnowflakeのAIデータクラウドを利用して、データ共有、アプリケーション構築、AIによるビジネス強化を実践しています。エンタープライズAIの時代が到来しました。詳しくは、snowflake.com(ニューヨーク証券取引所:SNOW)をご覧ください。