自由が丘商店街振興組合は11月17日、街の緑化活動「自由が丘森林化計画」の一環で東急大井町線自由が丘駅の敷地内にキカラシの種をまいた。
(写真)細かくちぎった新聞紙に水を含ませキカラシの種を混ぜ込むと、このような状態に
緑多い街並みを目指して手作りの緑化活動に取り組む同計画は今年で7年目。街の真ん中でミツバチを飼育する「丘ばちプロジェクト」事業を中心に、最近では養蜂に欠かせない「蜜源(みつげん)」となる植物を街中で育てようとバラやハーブの栽培にも励んでいる。
同じく蜜源植物となる「菜の花」の種を同線線路近くにまくようになったのは2012年から。「こんな街の真ん中でなぜ菜の花が咲くのか」――踏切を往来する多くの人たちに目にしてもらうことで、緑化に対して関心を持ってもらいたいと同所を選んできた。
1年目は場所によって開花が見られなかったことから、2年目は菜の花と同じ黄色い花で、より発芽生育が旺盛なアブラナ科の「キカラシ」に変更。ところが発芽直後に鳥被害などが見られたこともあって、前年よりも開花量が減ってしまった。
「そこで3年目の今年は『種のまき方』から見直した」と同組合。造園業者からのアドバイスを元に、細かくした新聞紙に大量の水を含ませ、そこにキカラシの種を混ぜ込んだ状態で土にまく方法を導入した。これまでよりも種の定着率が高まることが期待できるという。
作業当日は、11月中旬としては温かい20度近い晴天に恵まれた。東急電鉄鉄道事業本部電気部の協力を得て大井町線踏切付近の広範囲に種をまき、さらに風で飛ばされないよう上から丁寧に土をかぶせていった。「来春こそは線路近くで満開の花を咲かせたい」と同組合も大きな期待を寄せる。開花は来年4月上旬ごろの見通し。