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自由が丘でアーティストRYO OGATAさん個展 現代に生きる妖怪を描く

アーティストRYO OGATAさんの作品「百鬼夜行」(写真は作品の一部)

アーティストRYO OGATAさんの作品「百鬼夜行」(写真は作品の一部)

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 アーティストRYO OGATA(尾形凌)さんの個展「百鬼夜行」が8月2日、自由が丘駅前のギャラリー「DIGINNER GALLERY(ディギナー・ギャラリー)」(目黒区自由が丘1、TEL 03-6421-1517)で始まった。

RYO OGATAさんの作品「百鬼夜行」(写真は作品の一部)

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 尾形さんは2001(平成13)年、東京生まれ。2019年、おじさんをテーマに描いた個展「おじさん in 居酒屋」でアーティストとしてデビュー。2024年に東京芸術大学美術学部先端芸術表現科を卒業し、現在は同大美術研究科修士課程に在籍する。

 尾形さんの作品は古来の日本画技法をベースとした緻密なタッチが特徴で、「現代における妖怪や不可視の存在」を描き、「人間でも自然でもない、中間の存在」だというその姿は独特の世界観を醸し出している。

 同ギャラリーでは2年ぶり2度目となる今回の個展では、古くから日本美術に描かれてきた「百鬼夜行」の世界を、尾形さん独自の視点と現代的な解釈で再構成した作品を発表する。

 会場1階フロアに展示する「百鬼夜行」は、4連のパネルに墨と彩色で描いた大作。作品について同ギャラリー店主の鈴木宏信さんは「かつての絵巻物や水墨画の構成をアイデアの源泉にしながらも、現代都市的な雑踏や気配がにじむ作品。特に『余白』に重点を置いて描かれており、引きで見たときのシルエットや静けさの中に漂う緊張感が作品に深みを与えている」と話す。作品の足元には、まるで絵から抜け出してきたかのような妖怪のフィギュア群を並べた。

 2階は、「百鬼夜行」の世界観を切り取った小作品群や、著名アーティストやミュージシャンに化けたキャラクターを描いたポップでユーモラスな新作も並べる。

 「日本画や水墨画に見られる構成、筆致、余白の扱いを現代的な感性で捉え直すと同時に、ストリートカルチャーや都市的なユーモアが加味され、RYO OGATAならではの『今』の日本画とも言えるのでは」(鈴木さん)とも。

 開催時間は11時~19時(最終日は17時まで)。今月4日、12日は休廊。今月17日まで。

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