学芸大学駅エリアにあるデザイン関連のセレクトショップ「バーデンバーデン」(目黒区中央町2、TEL 03-5722-3779)は2月12日より、照明作家Key-men(キーメン)さんの新作の明かりの下で手紙を書く企画展「手紙を書くため」を開催している。
同店は、「日本の美意識を現代に表現すること」を理念に、インテリアを中心としたコンテンポラリーデザイン作品をライフスタイルとして提案。同店にしかないオリジナル商品も多く、季節に合わせた企画展なども手がける。
今回の企画は、通常同店で銅製電気スタンド作品を展開するkey-menさんが、昨年秋に神奈川県北鎌倉で開催した個展「手紙を書くため」から生まれた。Key-menさんの作品コンセプト「手紙を書くため、本を読むための空気に色をつける道具づくり」を表現した個展は、作品のデスクランプに加えて古道具の机や筆記用具などを用意。来場者が自由に手紙を書く展覧会スタイルで、10日間の開催期間中に450通以上の手紙が書かれたという。
同店企画チーフの佐藤智子さんは「昨年に引き続き『手紙』をテーマに全国を巡る個展を開催したいとKey-menさんから聞き、一緒に何かできないかと考えたのがきっかけ。当店は、古い一軒家のたたずまいで夜になると照明も栄える空間で、ステーショナリーも通常展開しているアイテムなので、Key-menさんの個展とはまた少し違った形式の『手紙展』ができるのではと考えた」と話す。
参加クリエーターと展示アイテムは、滋賀県琵琶湖のアトリエで創作活動を行うKey-menさんは銅製電気スタンド、手紙を書くための下敷き、ペン立て、花器。同店がセレクトしたD-BROS、yuruliku、2e、アニャン、ジャンクマンプロジェクトによる便せん、封筒、ポストカード。新作照明器具は販売も行い、ペン立てが備え付けられたデスクランプや方位磁石がはめ込まれたものなど、他には類を見ないオリジナルアイテム4~6種類をそろえる。価格は3万円から。
会場は同店2階スペースで、Key-menさん手作りの特製カウンターで手紙を書くことができる。「空気に明かりをつけてその中で手紙を書くというシーンを作ろうと思ったKey-menさん。このイベントを通じて彼の感性や考え方が皆さんに伝わるのではないかと思う。これをきっかけに、メール漬けの日々を過ごしている人たちが大切な誰かへ手紙を書きたくなるのでは。自然とペンを走らせたくなるような空間を演出できれば」(佐藤さん)。
営業時間は12時~20時。水曜定休。今月24日まで。