学芸大学駅東口エリアにあるギャラリー「YUKARI ART CONTEMPORARY」(目黒区鷹番2、TEL 03-3712-1383)で現在、伊藤遠平さんの個展が開かれている。
1976(昭和51)年生まれの伊藤さんは、東京芸術大学・同大学院で油画専攻を修了後、「純粋にものをつくる喜びを再確認したい」と石粉粘土による立体制作も開始。生まれ育った茨城県笠間市を制作拠点に、身の回りにある豊かな自然の営みと現代を生きるわたしたちの姿を重ね合わせた絵画・立体作品は「一度見たら忘れられないような世界観」(同ギャラリー)を持つ。
同ギャラリーで2回目の個展となる今回は、対象をひとりの人物像や動植物にフォーカスをあてた立体・絵画約7点を展示。作品の人物や動物の皮膚には樹木の表皮を思わせるような深い「しわ」が刻み込まれ、独特の眼差しと合わせて作品を見る者に強烈な印象を与える。
伊藤さんは、自身の作品について「豊かな緑の中でさまざまな生命に囲まれて生活していると『人間も自然と共にあるのだな』と考えさせられる。我々現代を生きる人間と他の生命とのつながりを感じながら、目には見えない何かを形にし、生命の根源的な部分に少しでも迫れれば」と話す。
営業時間は、木曜~土曜=11時~19時、水曜=事前予約制(最終日は17時まで)。日曜~火曜休廊。10月17日まで。