王貞治さん、目黒区名誉区民顕彰式に出席-「目黒区は人生のハイライト迎えた場所」

青木英二目黒区長(写真左)と握手を交わす、目黒区名誉区民に表彰された王貞治さん

青木英二目黒区長(写真左)と握手を交わす、目黒区名誉区民に表彰された王貞治さん

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 目黒区名誉区民顕彰式が10月1日、めぐろパーシモンホール(目黒区八雲1)で行われ、プロ野球ソフトバンク会長の王貞治さんが出席した。

世界記録達成にわく王さん自宅前をとらえた写真を振り返ってのミニトーク

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 同区名誉区民は、区民生活や文化の向上に貢献し、優れた功績のあった人物に贈られるもので、王さんで14人目。王さんは、今年5月には生家のあった墨田区名誉区民として表彰されているほか、ソフトバンク本拠地の福岡市、選手や監督時代にキャンプ地として過ごした宮崎市からも名誉市民の称号が贈られている。

 青木英二目黒区長から表彰状などが手渡され、式終了後のミニトークコーナーに登壇した王さんは「今から37年前に移り住み、わたしの人生のハイライトと言える756号本塁打の世界新記録達成を目黒区で迎えた。当時その喜びを地元の皆さんと共有できたのはとてもうれしかった」とあいさつ。

 王さんが目黒区にある今の自宅に移り住んだのは、結婚して8年後、3人の子どもたちの生活環境を考えてのことだったという。「目黒区は緑が多いのはもちろん、都心からも近く住むにはふさわしい場所だと思う。選手・監督時代には仕事、仕事の毎日だったが、今では近くの中根公園に来られるお子さん連れのお母さんたちの姿など地元の景色も目に入るようになってきた」とも。

 壇上のスクリーンには選手・監督時代などの写真が映し出され、世界新記録を達成した1977(昭和52)年9月3日当日、自宅周辺に集まるファンの姿をとらえた1枚も。夏休みシーズンだったこともあり、ホームランを待ちわびる子どもたちが連日自宅前に詰めかけたという。「毎日1時間くらいサインをしてから試合に出かけていたほど。今となっては良い思い出だが、よく考えると自分でもよくやったなと(笑)。そしてまだ新参者だったわたしを、地元町会の方が応援してくださったのもありがたかった」と振り返った。

 世界各国の子どもたちに野球の普及と親善の輪を広げる、世界少年野球推進財団理事長としても活動する王さんは、今後の抱負について、「自分は野球という素晴らしいスポーツに出会えたことで、一時病気はしたものの(子どものころ弱かった)体が元気になり、多くの仲間もできた。子どもたちには野球を通して、何かに熱中すること、仲間はいいものだよということを知る場を作ってあげることがわたしの仕事だと思う」と語った。

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