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自由が丘のギャラリーで「最小限の空間」展-造形作家が提案する家の形

造形作家・鈴木司さんが提案する新しい家の形「HOUSE(青)」。側面のはしごから上がる屋根部分にもオープンスペースが広がる

造形作家・鈴木司さんが提案する新しい家の形「HOUSE(青)」。側面のはしごから上がる屋根部分にもオープンスペースが広がる

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 自由が丘駅前のギャラリー「DIGINNER GALLERY WORKSHOP(ディギナー ギャラリー ワークショップ)」(目黒区自由が丘1、TEL 03-6421-1517)で12月20日、造形作家・鈴木司さんの作品展「NEW LIFE SPACE」が始まった。

「HOUSE(青)」内部の様子と、同作品を手掛けた造形作家・鈴木司さん

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 1979(昭和54)年横浜生まれの鈴木さんは、高校時代から絵や造形などに興味を持ち、デザインを学ぶため渡英。帰国後は家具・生活雑貨のデザインセレクトショップ「D & DEPARTMENT PROJECT TOKYO」に勤務し、廃材を組み合わせた創作家具「サンプリングファニチャー」を手掛けた。現在は家具・立体アートの造形作家として活動している。

 偶然出会った素材や廃材をできるだけそのまま作品に使いたいと考える鈴木さん。製作のための図面は引かず、「自分の頭の中でイメージしたものを自分で作る、いわば『彫刻』に近い感覚」で家具や建物を作っていく。同展では「最小限の空間で最大限の夢を見よう」をコンセプトに、アートとプロダクトその両方の要素を併せ持ったミニマムサイズの作品約20点を展示する。

 中でも目を引くのが、会場正面に置かれたメーン展示「HOUSE(青)」。縦2000×横1460×高さ1700ミリに組んだ鉄製フレームをベースに、クリの無垢材フローリングで組み立てたもの。中は畳約2畳分のスペースながら、テーブルにもなる開閉式の壁など外に広がる開放感も併せ持つ。

 「人間の生活のかたちは家具や家で決まる。少しでも大きいものを求めがちだが、限りある資源をどう生かすかが問われる時代だけに、小さくても豊かに暮らせるようにとの願いを込めた」(鈴木さん)といい、大型SUV車で移動できる新しい家の形を作り上げた。価格は94万5,000円。

 2階展示スペースには、日本の伝統模様「麻柄(まがら)」にヒントを得て立体表現した作品「NADESHIKO BLOCK」(1万2,600円~)などが並ぶ。ヒノキやラワン材などの端材を一つ一つ丁寧に加工・着色したキューブブロックで、組み上げるとグラデーションの連続した色合いが美しい「Green」「Blue」などは大人のファンが多いという。

 開催時間は12時~20時(最終日は17時まで)。12月25日まで。

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