私設図書室「読書空間みかも」(世田谷区奥沢2、TEL 03-3718-2011)で12月21日、「一箱古本市」が行われる。
一箱古本市は2005年、編集者で文筆家の南陀楼綾繁(なんだろうあやしげ)さんが東京の谷根千(谷中・根津・千駄木)エリアで始めた、フリーマーケット形式で古本を売るイベント。本好きが集まることで知られ、ここ数年は同イベントに倣って全国各地で開催されている。
同図書室を主宰する町田恵美子さんは昨年6月まで、自由が丘で古書店「まりら書房」を長年経営。同店や同図書室の常連客などが集まって昨年12月から「一箱古本市」を始め、偶数月・第3日曜日に定期開催している。
通常の一箱古本市は店先や通りに出店するスタイルだが、同図書室の場合は庭先や築90年となる木造平屋造りの室内も使い、アットホームな雰囲気で開いているのが特徴。これまで大々的な宣伝はせず、通りがかった家族連れや近隣住民、知り合いなどを通じてじわじわと広げてきた。
当日は、さまざまなジャンルの古本販売を中心に絵本、漫画、CD、和雑貨、旬のかんきつ類、コーヒーや焼き菓子などを販売するほか、お絵かきワークショップなども開く。出店は「レモン・トリー」「T山」「靴下文庫(レインボーブックス)」「TweedBooks」「つきとかえる」「東風451」「I吉」「金星文庫」「K山」「hasu no tama」「きものファブリカ」の11店。
参加者の中には、平日はサラリーマンで週末のみ古本を扱う「古本屋ごっご」を楽しむ人もいるという。「私が古書店を運営していたのは『本』を介在して、人と人とのコミュニケーションを楽しんでいた部分が大きい。お子さまからお年寄りまで幅広い年齢層の方に出店・参加してもらい、コミュニケーションが少しずつ広がっていったら」と町田さん。
同図書室では随時出店者を募集しており、「例えば手製で冊子を作っている人などの『発表の場』として出店してもらうことなども考えている」とも。
開催時間は11時~17時。詳しい出店情報は参加者のブログで確認できる。