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学芸大の書店で「平野甲賀と」刊行記念展 装丁家として手掛けた作品の展示販売も

82歳になった今も現役でデザインを手掛ける装丁家・グラフィックデザイナーの平野甲賀さん

82歳になった今も現役でデザインを手掛ける装丁家・グラフィックデザイナーの平野甲賀さん

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 日本を代表する装丁家・グラフィックデザイナー平野甲賀さんによる画文集「平野甲賀と」の刊行記念展示が現在、東横線・学芸大学駅の書店「BOOK AND SONS」(目黒区鷹番2、TEL 03-6451-0845)で開かれている。

【写真】晶文社を立ち上げた編集者でウィリアム・モリスの研究家でもあった小野二郎著「ウィリアム・モリス研究」の装丁

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 平野さんは1938(昭和13)年、旧朝鮮・京城(現ソウル)生まれ。1964(昭和39)年から1990(平成2)年にかけて、当時のカウンター・カルチャーの旗手であった出版社・晶文社のほぼ全ての本の装丁を手掛け、大胆かつ繊細な「描き文字」を用いた装丁は7000冊を超える。平行して、演劇集団「黒テント」の活動にも長く携わり、ポスターデザインや舞台美術などの仕事でも知られている。

 今月刊行された「平野甲賀と」(NEAT PAPER)は、82歳になった今も現役でデザインを手掛ける平野さんと、息子で写真家の平野太呂さんや若手デザイナーなど数人のメンバーによって編集されたもの。平野さんの手による描き文字作品群やエッセー、制作風景などを捉えた写真、平野さんが大好きだというイラストレーター・グラフィックデザイナーの故・小島武さんの作品などが収められている。

 同展の展示構成は、1階は書籍にも収録された平野さんこだわりの阿波和紙に刷り出した新作8点、小島さんの作品10点を出展。同店担当者によれば「没後10年となった小島武の全貌が展覧されるのは今回が初」だという。2階はこれまで平野さんが手掛けてきた装丁作品や幻の装丁作品「架空装丁」シリーズのほか、これまで装丁した100冊以上の書籍の展示販売なども行う。

 開催時間は12時~19時。水曜定休。入場無料。12月6日まで。新型コロナウイルス感染症拡大防止による入場制限や事前アポイントメントを行う場合は、同店のツイッターで当日発表する。

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