目黒区は11月、2022年から5カ年の行財政計画「実施計画」の素案を取りまとめ、自由が丘駅周辺地区のまちづくりに関する事業量・実施期間などを公表した。
区は今年3月に策定した基本構想に掲げる将来像を実現するため、現在策定作業を進めている基本計画の政策・施策を踏まえつつ、大きく3つのテーマ「未来への投資」「次代を担う子どもたちへ」「安全で快適なまちづくり」を掲げ、事業を選定した。
「安全で快適なまちづくり」事業に盛り込んだ自由が丘駅周辺地区のまちづくりについて、区は「自由が丘固有の特徴ある街並みの誘導により、にぎわいのある、誰もが安全で快適に移動できる暮らしやすい街の実現を図る」という。
事業の達成目標として「公民連携まちづくり」「都市計画道路沿道周辺まちづくり」「補助127号線整備(790メートル)」「鉄道沿線まちづくり」を掲げ、今回の素案では5年間での目標達成率30%を見込み、総事業費111億5,700万円を計上する。
自由が丘駅周辺地区は、昭和初期に築いた都市基盤をベースにこれまで発展してきたことから整備面で遅れを取っており、特に自動車・歩行者交通において長年課題を抱えてきた。
中でも、自由が丘駅前広場から目黒通りを南北に結ぶ補助幹線道路「補助127号線」を整備することで、「自由が丘駅前へのアクセス、バスなどの交通円滑化、防災性の向上、快適な歩行空間の創出などにつながる」(目黒区)と期待されている。区はこの5年間で、補助127号線の全長790メートルのうち、駅前広場から都市計画道路補助46号線(すずかけ通り)までの区間・約140メートルにおける「まちづくり活動支援」「市街地再開発事業支援」「物件調査、設計」などに取り組む。
区では「補助127号線沿道の共同化を支援することで、権利者の生活再建と共に公民連携による魅力的な道路空間が形成できることが期待される」とする。