自由が丘のキッチンスタジオ「TOMIZAWA SHOUTEN × cuoca STUDIO(富澤商店×クオカスタジオ」(目黒区緑が丘2)で9月23日、体験型親子イベント「国産小麦粉を知る」が開かれた。
「おいしい小麦の日」親子体験イベントでは、ピザパン作りやパン食べ比べも
同日が「おいしい小麦の日」記念日であることにちなんだ同イベント。パン用・ピザ用・菓子用・うどん用など用途に応じて300点を超える小麦粉を取り扱う富澤商店(千代田区)が企画した。1543(天文12)年9月23日は、安土・桃山時代の日本に鉄砲とともにパンが伝わった日とされ、パンを小麦粉を使う食品の代表格に位置付け、同社が2018(平成30)年に制定した。
当日は、3歳から19歳までのパン作りに興味がある子どもと保護者が参加した。同スタジオマネジャーの馬渡雄一さんが講師を務め、小麦粉の品種による用途の違いや選び方を解説しながら、パン作りを教えた。
馬渡さんが小麦粉のこね方を目の前で実演し、発酵前・発酵後の生地を実際に触り比べて手ごねのこつを学んだ参加者は、国産と外国産の小麦粉を使ったピザパン作りにチャレンジ。発酵済みの生地を手のひらで薄く延ばして広げ、思い思いの形に成形してチーズやハム、ミニトマト、ピーマンなどの具材をトッピングしてオーブンへ入れた。
ピザパンが焼き上がる間には「利きパン」を行った。国産小麦粉「春よ恋」と外国産小麦粉「カメリヤ」をそれぞれ使い馬渡さんが作り置いていた2種類の丸型パンを参加者に配り、食べ比べてもらった。馬渡さんによると、前者はモチモチとした食感でかみ応えがあり、後者は色が白くふわふわと柔らかい食感で「小麦粉によってこれだけ違いが出る」と説明した。
馬渡さんは「農家やメーカーの努力で、白く使いやすい小麦粉が生まれている。それぞれの用途や好みに合った小麦粉を使えばよいが、国産小麦粉を消費していくことも大切なのでは」と話した。
同社の広報担当者は「イベントをきっかけに小麦粉の奥深さを知ってもらえれば」と話す。