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バイオ企業と商店街が「腸活スイーツ」共同開発 田園調布で販売

(写真左から)米粉シュークリーム はづき「腸活ヨーグルトシュークリーム」、QOL Cafe Mam Aina「キウイとチアシードの豆乳ヨーグルトスムージー」

(写真左から)米粉シュークリーム はづき「腸活ヨーグルトシュークリーム」、QOL Cafe Mam Aina「キウイとチアシードの豆乳ヨーグルトスムージー」

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 大田区商店街連合会とバイオテック企業「bacterico(以下バクテリコ)」(大阪市)が腸内フローラを整える食材を組み合わせたスイーツを共同開発し、田園調布の飲食店で3月30日に販売を始めた。

「腸活スイーツ」の開発と販売に携わったメンバー、後列左から2人目は「bacterico」代表・菅沼名津季さん

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 開発のきっかけは、大田区が2020年度から東邦大学と共同で取り組む「人生100年を見据えた健康寿命延伸プロジェクト」。科学的根拠に基づいた健康づくりを推進するため、健康に関するさまざまな情報を区内18エリア別に分析し、各地区の健康課題や特性の把握を進めている。

 データ分析の結果、田園調布エリアにおいて糖尿病との関連が高い空腹時血糖や間食の習慣に課題があることが明らかとなり、プロジェクトの一環として、商店街の地域店舗とバイオテック企業が連携する取り組みを開始。同連合会は、区内飲食店の中から健康に配慮したメニュー提供や外部との連携実績のある店を選定し、腸内フローラの研究企業・バクテリコとマッチングさせた。

 バクテリコは2020年、腸内細菌の研究者・菅沼名津季さんが立ち上げたバイオベンチャー。さまざまな腸内細菌「腸内フローラ」の研究を基に、腸から人を健康にするための予防医学に取り組んでいる。区民の健康データを社会実装した今回のスイーツは、腸内フローラを整える食材を組み合わせることで「罪悪感を感じずに間食ができ、健康面もサポートしてくれる」のが特長という。

 販売するのは、カフェ「QOL Cafe Mam Aina(キューオーエル カフェ マムアイナ)」(大田区田園調布1、TEL 03-6715-6277)と、シュークリーム専門店「米粉シュークリーム はづき」(田園調布2、TEL 03-6459-7815)の2店。腸内フローラを整える食材や有用な作用をもたらす菌の配合をバクテリコが探し出し、それに基づき同社の栄養管理士がレシピを作成。各店のスイーツの特徴を生かしつつ、砂糖不使用で素材の風味を生かしたスイーツに仕上げた。

 QOL Cafe Mam Aina「キウイとチアシードの豆乳ヨーグルトスムージー」(880円)は、腸内フローラを整える水溶性食物繊維を多く含むチアシードとキウイ、善玉菌の餌になるオリゴ糖を使った。併せて、豆乳と豆乳ヨーグルトを使うことで女性に不足しがちなたんぱく質を補い、コレステロールにも配慮したという。

 米粉シュークリーム はづき「腸活ヨーグルトシュークリーム」(350円)は、同店が取り組む小麦アレルギー対応スイーツで、食物アレルギーに効果があると考えられる成分を選んだという。プロバイオティクス(ビフィズス菌)と菌の餌になるプレバイオティクス(オリゴ糖)を加えたヨーグルトに、口当たりの良い豆乳クリームを混ぜ、さらにレモンを加えることですっきりとした味わいに仕上げた。

 販売は6月30日までを予定。

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