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写真家・白井晴幸さん、スリットカメラの作品展 学芸大学と自由が丘で

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 写真家・白井晴幸さんによる作品展「景色の光線|新しい影」が8月5日、東横線・学芸大学駅の書店「BOOK AND SONS(ブック・アンド・サンズ)」(目黒区鷹番2、TEL 03-6451-0845)で始まる。

「景色の光線」シリーズ作品より

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 白井さんは1981(昭和56)年、東京生まれ。多摩美術大学卒業。作品は、白井さんの出身地でもある東京郊外の森に実在した部族や寓話(ぐうわ)、写真史などをモデルにした「架空の部族」を出現させ撮影したシリーズや、改造したスリットカメラを用いて特異な風景を写した「景色の光線」シリーズなどがある。

 同展は、「景色の光線」シリーズ最新作と、その作品から派生したという立体作品「新しい影」の約10点を展示する。同10日からは、同店がプロデュースする「hIDE GALLERY(ハイドギャラリー)」(自由が丘1)でも同内容の展示を行う。

 スリットカメラは、レンズとフィルムの間に細長いスリット(隙間)を設けてフィルムを一定速度で巻きながら撮影する。通過する被写体を連続して記録できることから、陸上競技などの着順判定で使われている。白井さんは、既存の4×5インチ判フィルムカメラにスリットユニットを取り付けて撮影。隙間から見えるわずかな景色がストライプ状に継ぎ合わされ、カメラの前を通り過ぎる被写体のタイミングと偶然によって作品が生まれる。

 白井さんは「スリットカメラは本来、条件の整った環境でその機能を発揮する。このカメラで捉えることのできる世界は極めて限られているが、写真機に与えられた条件を異化することで生じたノイズは、日常の膨大な情報の中からすくい取る無意識と偶然から『想像することの手段』を与えてくれるように思う」と話す。

 「新しい影」は、スリットカメラで撮影した写真を立体物に再現した。1枚の画像をAIで3次元データ化、3Dプリンターで幅50ミリ、奥行き40ミリ、高さ100ミリサイズの立体に仕上げたという。

 開催時間は12時~19時。水曜定休。今月15日まで。「hIDE GALLERY」での開催時間は12時~18時。火曜・水曜定休。今月27日まで。

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