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東工大、大岡山キャンパスの歴史と未来展-現存建築物の内部も公開

関東大震災で蔵前キャンパスを失った同大は、1931年現在の場所にキャンパスを着工(写真は、1934年「本館」竣工時の大岡山キャンパスの様子)

関東大震災で蔵前キャンパスを失った同大は、1931年現在の場所にキャンパスを着工(写真は、1934年「本館」竣工時の大岡山キャンパスの様子)

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 東京工業大学百年記念館(目黒区大岡山2、TEL 03-5734-3340)で現在、特別展示「東工大大岡山キャンパス-その歴史と未来-」が開催されている。

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 同展は、来年創立130周年を迎える同校協賛事業の一環として行われるもの。1931(昭和6)年に着工した「本館」をはじめ、数々の有名建築を生み出して現在に至る大岡山キャンパスの形成とその変遷を、当時の建築図面や建築模型などを通して紹介する。

 展示内容は、同キャンパスの「完成」と「変遷」、実現に至らなかった「アンビルトのキャンパス計画」、キャンパス内に点在する有名建築家のデザインを紹介する「大岡山キャンパスと建築家の関わり」の4部構成。

 着工当時に作られたという100分の1スケールの「本館」石こう模型や、日本近代を代表する建築家で同大教授でもあった谷口吉郎(1904-1979)設計の「水力実験室」(1932年竣工、現存せず)の模型、1960年代に清家清(1918-2005)が設計した校舎・大教室の図面と写真などが並ぶ。

 同キャンパス内には「分析化学教室」(1931年、現・留学生センター)のほか、同大建築系の教授陣が設計を行った施設が点在していることから、18日・23日には現存する建物を紹介する「キャンパスツアー」(14時~15時30分、参加無料、各回定員約30人、事前申し込み制)も行う。

 そのほか、24日は同大大学院理工学研究科で建築史を担当する藤岡洋保教授が展示内容を口頭で解説する「ギャラリートーク」(18時~20時)、「大岡山キャンパスのこれから-サイエンスパークをめざして-」と題したシンポジウム(17日18時~20時30分、参加無料、定員先着約100人)も開く。

 同展担当者で同校特任助教の遠藤康一さんは「今回の展示やイベントを通して、地域の皆さんが大学に足を踏み入れる機会にしたい」と話す。キャンパスツアー企画では、通常立ち入ることができない同大の顔「本館」の屋上部分や、斜面に立つ「講堂」(1955年)など建物内部も紹介する予定。「例えば丘の上に立つと天気のよいに日は富士山も眺めることもでき、敷地の条件や地域との空間のつながりを考えて各施設が作られていることがわかる。ツアーではできる限り内部にも入っていただき、今までとは違う見え方を体験してもらえたら」(遠藤さん)とも。

 開館時間は10時~17時。日曜休館。12月3日まで。

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