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「森」をテーマに無限の生命観を表現した作品展-学芸大のギャラリーで

(左)「銀色に光る森の人の呼吸するイメージ」2010-2011、キャンバスに油彩、145.5×72.8cm
(右)「森の人」 2011、セラミック、H20xW11.5×D15cm
©YUKARI ART CONTEMPORARY

(左)「銀色に光る森の人の呼吸するイメージ」2010-2011、キャンバスに油彩、145.5×72.8cm (右)「森の人」 2011、セラミック、H20xW11.5×D15cm ©YUKARI ART CONTEMPORARY

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 学芸大学駅東口エリアにあるギャラリー「YUKARI ART CONTEMPORARY」(目黒区鷹番2、TEL 03-3712-1383)で現在、伊藤遠平さんの個展「回帰現象」が開かれている。

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 1976(昭和51)年生まれの伊藤さんは、東京芸術大学・同大学院で油画専攻を修了後、石粉粘土による立体制作も開始。現在は生まれ育った茨城県笠間市を制作拠点に、「一度見たら忘れられない独特の存在感」(同ギャラリー)を放つ油彩画や立体作品を制作している。

 今年3月には、全国の美術館学芸員やジャーナリストなどが推薦する40歳以下の若手作家の展覧会「VOCA展2011」に出展し、その作品スタイルで注目を集める伊藤さん。今回は「森に内在する無限の生命感」をテーマに、油彩画・立体(セラミック)作品など13点を展示している。

 伊藤さんが描く油彩画は、薄く溶いた油絵具を何層にも重ねることで、次第に表われていく形の中に「日々森と対話してそこで感じたイメージを、じっくりとその画面の中に見つけていく」という。

 セラミックによる立体作品は、森の中で伊藤さんが拾い集めた枯れ葉や枯れ枝などを、水で液体状にした粘土で混ぜ合わせて作られる。「この制作方法は絵画同様、偶然性と自身のテーマのせめぎ合いの中から生命感を抽出させるもので、表れた形は見る視点によってさまざまなイメージを連想させる」(伊藤さん)。

 「緻密に描き込まれた絵画や自然物の生み出す有機的な形のセラミックに囲まれていると、それらがまるで生きて動いているような不思議な感覚を覚える」と同ギャラリー担当者。

 営業時間は12時~18時。日曜・月曜休廊。9月17日まで。

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