見る・遊ぶ

米在住彫刻家、「原始的なライン」テーマに作品展-自由が丘のギャラリーで

一見するとシンプルなシルエット(写真左)だが、作品を開いていくと(同右)中から「想定外」のラインが現われる「Ambiguity」

一見するとシンプルなシルエット(写真左)だが、作品を開いていくと(同右)中から「想定外」のラインが現われる「Ambiguity」

  • 0

  •  

 自由が丘駅前にあるギャラリー「DIGINNER GALLERY WORKSHOP(ディギナー ギャラリー ワークショップ)」(目黒区自由が丘1、TEL 03-6421-1517)で2月10日、彫刻家・清宮大輔さんの作品展「PRIMITIVE LINE」が始まった。

「PRIMITIVE LINE」展より、(写真右から)石彫作品「Manufacture」、ドローイング「Portioco」「城壁」

[広告]

 1975(昭和50)年埼玉県生まれの清宮さんは、東京工科専門学校インテリアデザイン科卒業後、建築関係の内装デザインを手掛けていたが、「ニューヨークへ行ってみたい」との好奇心から1998年に渡米。The Art Students League of New Yorkで素描、彫刻、版画を学び、同校創設130年記念学生コンテスト「A.T.Keaney Award」(2005年)で日本人初となる全校1位を獲得。その後、「National Sculpture Society Scholarship」なども受賞し、現在はニューヨークを中心にグループ展で作品を発表している。

 同展では、「デジタル社会以前の、原始的な人間の歴史」をモチーフにした陶彫作品約30点、石彫作品1点、ドローイング13点を展示。中でも興味深いのが、哲学者メルロ・ポンティの思想「両義性」に着想を得たという陶彫作品「Ambiguity」シリーズ。

 一見すると丸みを帯びたシンプルなシルエットだが、いくつものラインが入っていることに気付く。「外観やアウトラインからは見えない、その中にある『想定外』のラインを見てもらえたら」と清宮さん。ラインに沿って作品を開いていくと、外とは異なる内の世界が広がっていく。

 清宮さんは彫刻家活動と並行して、アメリカにある歴史的な公共建造物の修復を手掛ける「B&H Art in architecture」にも勤務。ドローイングでは、古代ギリシアやローマの建築物などをモチーフした作品が見られる。作品は全て販売も行う。陶彫作品=2万8,000円~、ドローイング=1万8,000円~。

 営業時間は12時~20時(最終日は17時まで)。月曜定休。今月26日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース