めぐろパーシモンホール・大ホール(目黒区八雲1)で2月11日、「フレッシュ名曲コンサート めぐろパーシモンホール春のコンサート」が開催される。
同公演でソリストを務めるピアニストの黒岩航紀さん(写真 ©S.Imura)
フレッシュ名曲コンサートは、東京都歴史文化財団(東京文化会館)と都内の公共ホール運営団体の共催によるクラシックコンサート。「地域の人たちに、身近な会場で気軽にクラシック音楽に親しんでほしい」と、在京オーケストラによる名曲を取りそろえたプログラムが手頃な料金で楽しめる企画として知られている。
今回の公演は、国内外の演奏家やオーケストラからの信頼も厚い指揮者・高関健さんの指揮で、新日本フィルハーモニー交響楽団が出演。同コンサートシリーズは、有望な若手演奏家をソリストとして毎回起用しており、今回はピアニストの黒岩航紀さんを迎える。
黒岩さんは1992年神奈川県生まれ。東京芸術大学ピアノ科を首席で卒業し、現在は同大大学院音楽研究科修士課程に在籍。2013年「第11回東京音楽コンクール」ピアノ部門第1位、および聴衆賞を受賞、2015年「第84回日本音楽コンクール」ピアノ部門第1位を受賞。室内楽やアンサンブルピアニストとしても活動しており、これまでに多くのオーケストラと共演している。
プログラムは、リスト 交響詩「前奏曲」、リスト ピアノ協奏曲「第1番 変ホ長調」、リムスキー=コルサコフ 交響組曲「シェエラザード」。
ソリストの黒岩さんは、「ピアノの魔術師」とも呼ばれたリストが作曲したピアノ協奏曲を演奏する。同ホール事業課の小比類巻由乃さんは「この協奏曲は、リストならではの超絶技巧がちりばめられた華やかな作品。ピアノのさまざまな魅力を存分に楽しんでいただきたい」と話す。
交響組曲「シェエラザード」は、オーケストラ作品の中でも人気が高く、アラビア文学を代表する「千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)」の語り手・シェラザードにフォーカスを当てた作品として知られている。
小比類巻さん「お薦め」の聴きどころは「オーケストラのコンサートマスターが演奏する、シェエラザードのテーマである美しい旋律」という。「その優美な旋律が聴こえてきたら、シェエラザードが物語を語っている場面。曲はその物語を表現しながら進んでいくので、どんな情景なのかを想像しながら聴くのも楽しい」とも。
15時開演。料金は、S席=3,500円、A席=2,800円、学生(中学生以上)=1,000円。チケットは同ホールホームページなどで取り扱う。