自由が丘商店街振興組合は9月15日、街に緑を増やす環境活動「自由が丘森林化計画」のテーマ曲を、ゲームソフト「ファイナルファンタジー」シリーズを手がけたことで知られる作曲家の植松伸夫さんが制作したことを発表した。
「自由が丘に縁があるアーティストに、緑化を推進する街の未来につながるテーマソングを作ってほしい」と、同組合が植松さんへ制作を依頼。植松さんは自由が丘近隣在住で、2006年には代表を務めるレコードレーベル「ドッグイヤー・レコーズ」を自由が丘で設立している。
植松さん書き下ろしによる同曲のタイトルは「僕の街が森になるまで…」で、「自由が丘で千年の森づくり」をキーワードにピアノや弦楽器・管楽器で構成されたインストゥルメンタル曲。企画を担当した同組合・出版企画部長の西村康樹さんは「『千年の森』という世界観を美しいメロディーで表現していただいた。人間とは異なる、ゆったりとした時を刻む壮大な森の姿が感じられる曲」と話す。
制作に当たっては、植松さん自ら富士山ろくの山中湖畔に足を運び、実際に木や森を見ながら一気に曲を作り上げた。「余分なものを欲しがらず淡々と生きる彼らの姿を見ていると、人間は本当にちっぽけな存在でまったく勝ち目がないことに気付く。そこで思い切って肩の力を抜き、森から感じ取った素直な思いを表現した」といい、「エコを流行としてとらえるのではなく、ものを大切にするなど一人ひとりがもっと簡単にできることから始めよう、そんな思いも込めた」と植松さん。
「自由が丘は近年『住みたい街』に選ばれるほど都会の中でメジャーな街になり、昔ながらの雰囲気も残しつつも、『森林化計画』を進めるなどより良いものへと変えていこうとする街の人たちの思いが感じられる。自由が丘はもっと面白く楽しい街になるはず」と期待を寄せる。
テーマ曲は、10月10日・11日に開催する「第38回 自由が丘女神まつり」のステージで初披露され、植松さん出演のトークイベントとコンサートも予定(11日)。期間中のエコイベント「JIYUGAOKA ECO CHALLENGE 2010」参加者の中から抽選で、同曲を収録したCD限定100枚を進呈する企画も用意する。