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自由が丘のビル屋上で「丘ばち」体験-ミツバチ、順調に増え10万匹に

丘ばちプロジェクトで飼育するミツバチの巣枠を手にする「丘ばち体験教室」参加者

丘ばちプロジェクトで飼育するミツバチの巣枠を手にする「丘ばち体験教室」参加者

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 自由が丘スイーツフォレスト(目黒区緑が丘2、TEL 03-5731-6600)と自由が丘商店街振興組合(自由が丘1)は8月3日、「はちみつの日」にちなみ、自由が丘の街の真ん中でミツバチを育てる「丘ばちプロジェクト」について学ぶ親子体験教室を開いた。

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 丘ばちプロジェクトは、自由が丘の街の緑化を進めて二酸化炭素(CO2)削減を目指す環境活動「自由が丘森林化計画」のメーン事業として昨春から始まったもの。「自由が丘の取り組みは多くの方へ伝えたいが、養蜂活動はビル屋上で行っているため一般見学していただくことは難しい。そこでまず地元の親子を招待して、ミツバチとふれあうことで身近な自然について関心をもってもらいたいと教室を企画した」と同組合事務長の中山雄次郎さん。

 養蜂場所のビル屋上に集合した幼稚園児~中学生の親子5組10人は、防護用帽子と手袋を身に着けて実際の飼育環境を見学。最初は巣箱に群がるミツバチの大群に緊張していた子どもたちも、「ミツバチはとても優しい性格。人間が驚かさなければ刺すことはない」と聞いて、ゆっくり近づき観察する姿が見られた。

 見学後は、同プロジェクトで採れたみつを使った「丘ばちスイーツ」を提供するスイーツフォレストでミツバチの生態を学び、同館・パティスリー アンファンスで販売中の「丘ばちプリン」を試食した。「ミツバチが一生のうちに集められるミツはスプーン1杯程度。皆さんが食べているプリンには30~40匹分のハチミツが使われているんですよ」と説明を受け驚いた様子も。「自由が丘のミツバチには街のどこで会えますか?」「どんな花が好きなんですか?」などの質問が続いた。

 最後に参加者全員で、同館3階テラス部分にミツバチが好むといわれる甘いミツと香りを持つ植物「ハニーサックル」を植え、ミツバチを育てるための緑化活動も行った。

 「子どもたちがミツバチは群で動く習性やそれぞれの役割分担などがあるのを知って、次第に興味を持ってくれたのはうれしかった。どうしても『ハチは怖いもの』というイメージがあるが、海外ではミツバチはペットを飼う感覚に近く、あくまでナチュラルな存在。ハチを通して『これが自然なんだ』という生態系を伝えていけたら」(中山さん)。

 今年度、セイヨウミツバチ2群・約2万匹から始まった「丘ばち」たちは7月末時点で約10万匹まで増え、採みつ量も現時点で計約120キロと昨年を上回る順調な仕上がりをみせている。

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