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自由が丘にブーランジェリー-元営業マン、本場で修業積み開業果たす

朝6時からこだわりのバゲットを提供する「Toshi Au Coeur du Pain」の川瀬敏綱さん

朝6時からこだわりのバゲットを提供する「Toshi Au Coeur du Pain」の川瀬敏綱さん

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 目黒通り・中根町交差点近くにブーランジェリー「Toshi Au Coeur du Pain(トシ オー クー デュ パン)」(目黒区中根1、TEL 03-5726-9545)がオープンして約1カ月が過ぎた。

ブラックにオレンジの店名ロゴが入ったファサードの「Toshi Au Coeur du Pain」

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 店主の川瀬敏綱さんは元建設機械メーカーの営業マン。中小企業の社長らと接するうちに起業に興味を持ち、パン好きからパン職人への転職を決意。「オーバカナル」「メゾンカイザー」などで経験を積んだほか、日本の「人間国宝」に相当するとされる「MOF(フランス国家最優秀職人章)」を持つブーランジェ、アニス・ブアブサさんに師事。仏パリ18区にあるブアブサさんの店「オーデュック デュラシャペル」で約2年間修業を経て念願の起業を果たした。

 店名はフランス語で「パンの魂」の意味。パン職人の川瀬さん(=Toshi)が「パンの心(本質)を踏まえたパンを、魂を込めて作っていきたい」との思いを込めた。「フランスのように朝食に焼きたてのパンを食べてほしい」と朝6時から販売する。

 場所は目黒通り沿いの路面で、店舗面積は約18坪。「抵抗なく店内に入ってもらえるように」と対面式カウンターを斜めに設置し、スタッフがフレンドリーにパンの食べ方なども提案する。

 商品は、バゲットやカンパーニュなどのハード系パン、フランスの定番菓子パンなどのヴィエノワズリーなど常時約30種類。看板メニューは、粉の香りと飽きの来ない軽い食感で川瀬さんもパリ修業時代に毎日1本は食べていたという「バゲット」(168円)と、長時間低温発酵によるもっちり感と濃い甘みが特徴のバケット「トラディション」(200円)。「バゲット」はパリのバゲットコンクールで優勝したブアブサさんのレシピを再現し、毎日気軽に食べてもらえるよう価格設定にもこだわった。

 「トラディション」の生地をベースにゴマやケシの実、アワなどのシリアルを練り込んだ「プチパンセレアル」(189円)は、サルコジ前仏大統領からの注文でブアブサさんの店で特別に作っていた商品。そのほか、ビター風味のレーズンが詰まった「ルヴァン カレンツ」(357円~)や、カレー粉入りバゲット「カレーパン」(168円~)などの変わり種もそろえる。

 「ブアブサさんが作るパンは初めて見るものも多く、最初は日本とフランスの大きな違いにカルチャーショックすら感じた」と当時を振り返る川瀬さん。「自分の店では単純にフランスにあるパンの種類や製法をまねするのではなく、パンを中心としたフランスの日常の食文化を伝えていきたい」とも。

 今後は、フランスのブーランジェリーのように「総菜」メニューのラインアップも充実させる予定だという。

 営業時間は6時~19時。月曜定休。

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