食品製造のナショナルデパート(東京工場=目黒区八雲2、TEL 03-6421-1861)の食べるバターブランド「カノーブル」の新商品「カノーブル・グルマン」が5月30日、発売される。
同社は2013(平成25)年、岡山市で創業。「パンを分け合うように愛を分け合おう」がテーマの5キログラムの巨大なパン「グランパーニュ」を手掛けるほか、菓子の製造卸・プロデュースなど業務を拡大してきた。2018(平成30)年、東京工場の一角に「ナショナルデパート東京店」をオープン。商品販売と合わせ、試作品や新製品のR&D(研究開発)の機能も持つ。
今回発売する「カノーブル・グルマン」は、同社が2018(平成30)年から「日本初の『そのまま食べるバター』」として展開する「カノーブル」シリーズの最新作。これまで安納芋やウニ、瀬戸田レモン、グリーンカレーなどさまざまなフレーバーのバターを発売してきたが、同社社長の秀島康右シェフは「食べるバターとしての集大成として『カノーブル・グルマン』を生み出した」と話す。
今回発売する「カノーブル・グルマン」は、フルーツや木の実の食感や香り、チーズや生ハムの発酵の香りなど「バターと合わせることでミルク感を一層高め、バターをおいしく楽しむ方法」を提案する。「ゴルゴンゾーラ・フィグ・ノワ」「木の実と干しぶどうとプロシュット」の2種類のバターをセットにしたもので、価格は3,600円。
「ゴルゴンゾーラ・フィグ・ノワ」はフレッシュバターをベースに、ゴルゴンゾーラ・ドルチェ(ブルーチーズ)、干しいちじくを赤ワインにさっとくぐらせた瞬間コンポート、生のくるみを練り込み、少量のてんさい糖、ゲランドの塩で味を仕上げた。約70グラム。
「木の実と干しぶどうとプロシュット」は煎った押し麦、ローストしたアーモンド・ひまわりの種・かぼちゃの種、カカオリキュールにさっとくぐらせた小粒で甘いレーズンを、発酵バターとフレッシュバターのベースに練り込んでバトン状に成形。それを9カ月熟成したイタリア産プロシュットで巻いたもの。3本入りで、計約80グラム。
秀島シェフは「バターは何かに塗るもの、という常識を覆す『そのまま食べたくなるバター』を目指した。食べ方というよりは、このバターを何に合わせるか。まずはそのまま一口楽しんでいただき、そこからのインスピレーションで世界を広げていただければ」と言い、「コロナ終息後の百貨店ポップアップストアなどでは、この『カノーブル」グルマン』が主力商品になると思う」とも。
秀島シェフが自ら一つ一つ手作りするため「予約販売」で、同社ECサイトで現在予約を受け付けている。新型コロナウイルス感染防止策として、決済も同社ECサイトで行い、商品の受け渡しは工場窓口で非接触形式で行う。