オーガニックコットンブランド「メイド・イン・アース」(世田谷区奥沢7)が6月23日、国産ヒノキの間伐材を使った卓上ミニ織り機キットを発売した。
「メイド・イン・アースのミニ織り機キット」は国産ヒノキの一枚板から各部材を外して組み立てる
「子どもたちの未来につながる、地球に優しい無農薬有機栽培綿(オーガニックコットン)を広めていきたい」と考える同ブランド。無農薬・無化学肥料で日本在来の綿花「和綿」を育てる楽しみを伝える「和綿の種ひろがるプロジェクト」を2003(平成15)年に始動し、活動に賛同した団体・個人2000人以上が和綿栽培に毎年参加している。
プロジェクトは「和綿を育てるものづくり体験から生産、消費までを学んでもらう」のが狙い。これまで和綿の栽培・収穫と合わせ、綿から糸ができるまでの工程が学べるワークショップも開いてきたが、「次のステップとして、ものを完成させる喜びの体験をしてもらいたい」と木工職人と共に織り機を開発した。
「メイド・イン・アースのミニ織り機キット」は国産ヒノキの一枚板から織り機の各部材を一つずつ外し、接着剤などを使わずに自分で組み立てる。メイド・イン・アースの前田剛さんは「綿から糸にする『糸紡ぎ』用コマのキットも組み込んだので、収穫したフワフワな綿を使えばミニ織り機キットだけで『綿→糸→布』の工程を体験できる。楽しみながら織りの仕組みや布の構造を学んでほしい」と話す。
発売前、プロジェクトに参加する小中高校でミニ織り機を使った出張授業を行ったところ、「目を輝かせながら糸を紡ぎ、布を織る子どもたちの姿が印象的だった」と前田さん。「お金で衣服が買える時代だが、その背景には原料の綿を栽培する人や、それを糸にしたり生地にしたりする人たちがいる。そうしたものづくりの流れを知ることで、エシカル消費やSDGsを、より身近なものとして感じてもらえたら」と期待を寄せる。
価格は4,950円。同ブランド公式オンラインショップ、直営店「メイド・イン・アース自由が丘店」で販売する。今後、織り機を使ったワークショップの定期開催も予定。