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自由が丘の一部道路で「歩行者天国」の社会実験 まちぐるみ結婚式も

自由が丘サンセットエリア地区の道路を使って開かれた「街中ウエディングパーティー」の様子

自由が丘サンセットエリア地区の道路を使って開かれた「街中ウエディングパーティー」の様子

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 歩きやすい空間を増やし、路上のにぎわいを創出する社会実験が5月12日、自由が丘駅周辺地区で始まった。

道路に敷かれたレッドカーペットを歩く新郎新婦の様子

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 自由が丘のまちづくり会社「ジェイ・スピリット」を調整役に、まちづくりに関連する各団体と目黒区で構成する「自由が丘エリアプラットフォーム」が行う、まちの30年後を視野に策定した新たなまちづくり「自由が丘未来ビジョン」活動の一環。同活動では、歩行者を主役とした「楽歩(らっぽ)」環境を創出することを目標の一つに掲げている。

 場所は、自由が丘北口にある「自由が丘サンセットエリア」地区にある幅員約4メートル、全長約450メートルの私道。大型商業施設や遊歩道などで見られるアルゼンチン斑岩(はんがん)を敷いた道路舗装で、風情ある景観となっている。

 実験期間中、外周道路からの私道の入り口にバリケードを設置し、通過車両の進入を抑制。自転車とバイクは、降りて押して通行するよう呼びかける。併せて、自由が丘サンセットエリア会では「路上のにぎわい創出」への取り組みとして14日、道路を使った「街中ウエディングパーティー」を開いた。

 パーティーを催したのは、同エリアにあるコーヒースタンド「SUNSET COFFEE JIYUGAOKA ROASTERY(サンセット・コーヒー・自由が丘ロースタリー)」(目黒区自由が丘1)で店長を務める新婦の林亜衣さんと、新郎の将馬さん。

 レッドカーペットが敷かれた道路を2人が歩くと、一般通行者からも拍手が送られた。地元のフラワーショップやイタリアンレストランがパーティー会場を演出し、地元の仲間や友人など約40人の参加者が祝福した。

 サンセットエリア会会員で、自由が丘商店街振興組合でイベント事業部長も務める奥角翼さんは「林店長は店の運営を通じて街の人々と交流を深め、現在は振興組合青年部の副部長としても街を一緒に盛り上げてくれている仲間。その結婚を祝いたいと、店の前の道路を使ったパーティーを企画した」と話す。

 今回の取り組みを「自由が丘らしさの創出につなげたい」と奥角さん。「区や商店街と調整しながら、外部業者などを一切使わず、街にゆかりのあるメンバーでパーティーを作り上げた。景観が美しい街や整備された商業施設はたくさんあるが、自由が丘の一番の強みである『人の力』で今回の取り組みが成功したことは大きい」とも。

 社会実験は今月17日まで。

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