サンクスネイチャーバスとまちづくりを考えるシンポジウム-緑が丘で

エコバス「サンクスネイチャーバス」でパーク&バスライドのまちづくりを目指す

エコバス「サンクスネイチャーバス」でパーク&バスライドのまちづくりを目指す

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 自由が丘エリアをメーンに廃油で走るコミュニティーバスを運行するNPO法人「サンクスネイチャーバスを走らす会」(目黒区自由が丘3、TEL 03-5729-2511)は7月2日、シンポジウム「サンクスネイチャーバスと未来タウン、めぐろ自由が丘」を緑が丘文化会館(目黒区緑が丘2)で開催した。

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 同シンポジウムは、目黒区との協働事業の一環として行われ、環境保全と地域活性の視点を柱に新しい街の活動と未来のコミュニティーバスについて考えるもの。地元関係者だけでなく、自分たちの街でもコミュニティーバスを運行したいと考える市民団体メンバーの参加も数多く見られた。

 当日は、青木英二目黒区長をはじめ、コミュニティーバスの発起人として運行活動に携わる同法人の栗山雅則会長、理事の斉藤光彦さん、島田孝克さんらが出席。

 第1部は、全国の都市デザインプロジェクトに携わってきた早稲田大学・卯月盛夫教授が「道路空間を利活用した地域活性化-ドイツのオープンカフェ調査から-」と題して講演。観光都市・レーゲンスブルグ市が取り組むオープンカフェ事例と利用調査結果を紹介した。

 調査結果から、利用者の多くが「ぶらぶら歩き」と「買い物」の複合目的で来街し、1日平均2時間もカフェに滞在している点に注目。地域上げてのオープンカフェの運営は、文化的な雰囲気を作り出すだけでなく市街地活性化へもとつながるとし、自由が丘駅前広場の歩行者天国時間帯を利用したオープンカフェプロジェクト「自由が丘 J-Cafe」を提案した。

 第2部は、「サンクスネイチャーバス11年の歩み」として同バスの運営について報告。今では地域貢献、環境保護、地域ネットワークづくりの手本として全国から注目を集めている同バスだが、当初は任意団体が路線バスを運行することや、食廃油(VDF=ベジタブル・ディーゼル・フューエル)のサイクル燃料を使用することについて法的なハードルが立ちはだかったという。

 メンバーのアイデアと地元の協力で困難を乗り越え、1997年3月に運行を開始。以来、年配者や子ども連れ、車未所有の子ども、買い物客をメーンに利用者数は累計40万人に達した。報告した同法人の島田さんは「最近は石油と穀物の高騰が問題となっているが、日本が『環境立国』としてモデルになることを信じ、これらからも活動を続けていきたい」と結んだ。

 第3部では、「サンクスネイチャーバスと未来タウン」をテーマにディスカッションを行い、青木区長、地元・自由が丘商店街振興組合理事長の平井泰男さん、エコライフめぐろ推進協会の宮本次男さん、自由が丘住区住民会議の山本秀代さんらが参加。

 今大きな課題となっているのが、駅前ロータリーへの同バスの乗り入れ。ロータリーは東急バスとタクシーの乗り入れのみ許可され、同バスは100メートルほど離れた学園通り沿いに停留所を設置している。乗り入れ実現は利便性だけでなく、自由が丘の街の渋滞緩和、パーク&バスライドの街づくりにもつながるとし、同法人や地元商店街からは再来年の乗り入れ実現化に向けて行政への理解を求めた。

 そのほか食廃油回収場所の拠点増設や、同バスを通してのコミュニティー育成などについても活発な意見が交わされた。最後に栗山会長が、安定した同バス運営を目的に税金控除対象となる認定NPO法人化を目指していることを公表。「しかし認定基準が厳しくて個人会員が足りない状況。現在は30人程度で認定には3,000人と多数必要なため、みなさんからのご理解をいただきたい」と訴えた。

自由が丘のエコバス「サンクスネイチャーバス」がバス停増設計画(自由が丘経済新聞)「わたし」から始める温暖化対策を-八雲で「地球環境シンポジウム」(自由が丘経済新聞)ABC本店でソトコト「エコアド」展-環境問題「楽しく」広告に(シブヤ経済新聞)ニッポンレンタカー、道内限定でクリーンディーゼル車レンタル試行(札幌経済新聞)サンクスネイチャーバスを走らす会(公式サイト)

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