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現代アーティストによる「デジタルアート」展-奥沢の期間限定ギャラリーで

椅子に座りヘッドホンをつけて鑑賞するサウンド・アート作品「Mirror and Chair」(写真左)などを展示する「DIGITAL ART」展の様子

椅子に座りヘッドホンをつけて鑑賞するサウンド・アート作品「Mirror and Chair」(写真左)などを展示する「DIGITAL ART」展の様子

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 東急目黒線・奥沢駅近くのギャラリー「OKUSAWA CONTEMPORARY ART AND DESIGN DOCUMENTS」(世田谷区奥沢3)で現在、「DIGITAL ART」展が開かれている。

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 現代美術の啓発を目的に「ジャンルを超えてコンテンポラリーな美術、デザイン、建築の全てを提示」する同ギャラリー。昨年3月にオープンし、各分野で活躍する新進気鋭の若手作家から評価の定まった作家まで幅広い年代の作品を展示。「現代美術として見せたいものを簡潔に伝えたい」と1年間限定で運営している。

 場所は奥沢駅に続く商店街にある旧パン店(7坪)跡で、内装をホワイトキューブに改造したもの。プロジェクト監修を務める画家で現代美術家の佐々木宏子さんは奥沢在住で、「近隣の子どもたちに一流の本物を見せたい」と同所を選んだ。地元小学校の児童全員に企画展のDMを配布し、「友だち同士や親子で来場して作品を楽しんでいる姿が見られる」ようになったという。

 9回目となる同展のテーマは「美術と音楽と科学は同じ構造である」。メディアを手法とし、時代の本質を動かしているデジタルと物質を表現したアーティスト作品を展示する。

 今回の展示には、元「美術手帖」編集長、現在首都大学東京システムデザイン学部インダストリアルアートコース准教授で、同展キュレーターを務める楠見清さん選出によるアーティスト3人が作品を出品する。美術家・土屋貴哉さんは、コンピュータープログラム作品「one hundred plus one scrollers」を出品。ドメイン上で展開する作品シリーズで、PCからのみ閲覧できるのが特徴。

 音響作品をはじめ多様な表現手法で作品を制作する八木良太さんは、鑑賞者がヘッドホンから流れる音と自らの動きで作品を楽しむサウンド・アート作品「Mirror and Chair」「机の下の海」を出品。現代美術家・写真家の松蔭浩之さんは、レコード盤面をフィーチャーした写真連作作品「S.t.R」を展示する。

 これらの作品をつなぐコンセプトとして、アンビエントミュージックの先駆者で、「Windows 95」の起動音を手掛けたことでも知られるイギリスの音楽家ブライアン・イーノの作品も参考出品。会場にモニターディスプレーやタブレット端末を用意し、7700万通りのランダムな映像作品「77 Million Paintings」(2006年)などを展示する。

 期間中、佐々木さん、楠見さん、出品アーティストらによるギャラリートーク(26日14時~15時、15時30分~16時30分)も開催。ユーストリームでの配信も予定している。

 開催時間は12時~18時。日曜・月曜定休。2月9日まで。

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