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福岡発ファッションブランド、自由が丘で展示会 障がい者アートで個性的な服作り

知的障がいを持つ人たちが描いたアート作品から生まれた「taisetsu product」。写真は今回の展示に合わせて発表した新作柄「さくらもち」「edamame」「YABE」のスカート

知的障がいを持つ人たちが描いたアート作品から生まれた「taisetsu product」。写真は今回の展示に合わせて発表した新作柄「さくらもち」「edamame」「YABE」のスカート

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 福岡発ファッションブランド「taisetsu product(たいせつプロダクト)」のギャラリー展示会「What's Taisetsu?」が2月2日、自由が丘駅前のギャラリー「DIGINNER(ディギナー) GALLERY WORKSHOP」(目黒区自由が丘1、TEL 03-6421-1517)で始まった。

「taisetsu product」コレクションのアーカイブ展示の様子

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 「たいせつプロダクト」は、知的障がいを持つ人たちが描いたアート作品をテキスタイル布地としてプリントし、その作風を生かした個性的な服やアクセサリーを製作・販売するファッションブランド。

 ブランドを展開するジェイズファクトリー(福岡市)は元々はグラフィックデザイン会社で、仕事を通じて同市にある障がい福祉サービス事業所「愛」の絵画活動と出合ったのがきっかけで、芸術表現活動「あいあいエクスプリモ」を開始。そこで生まれたアート作品をより多くの人に楽しんでほしいと、「アートを身に纏(まと)う」がテーマのファッションブランドとして立ち上げた。

 作品作りは2週間に1度、同事業所に通う人の中から約20人が参加して取り組む。同社広報担当の田中みほさんは「季節に合わせた大まかなテーマやその人に合った画材などは提案するが、参加者の『描きたい』という意欲を盛り立てながら、それぞれの障がいに合わせてできる範囲で自由に描いてもらっている」と話す。

 自由な発想で描かれた色鮮やかな作品は、同社のアートディレクターとデザイナーがテキスタイル化し、洋服やアクセサリーとして完成させる。作品の世界観を変えずに商品として仕上げるためには「デザインの切り取り方」がポイントと言い、アイテムに合わせて作品の一部だけ使ってみたり、色使いや洋服のデザインを工夫したりと試行錯誤を繰り返すという。

 「福祉の視点を取り入れたブランドだが、あくまでアパレル。洋服が好きな人たちに『いいね』と言ってもらえる完成度の高い一着を作って、いろいろな人に着てもらうことで、彼らの作品からこれだけすごいものができると伝えたい」という。1つのアートプリントから作れる洋服は約30着と多くはないが、ものづくりに関わる全ての人たちに対価を支払えるラインだという。

 今回の展示会では、これまでに発表したコレクションをアーカイブ展示するほか、同ブランドのメーンアイテムで幅広い世代の女性から支持を集めるスカートの新作、ブローチやソックスを展示販売する。

 スカートは、作品のアートプリント生地(コットン)と無地生地(ポリエステル)を組み合わせた2枚はぎのプリーツスカート「おりスカート」、ギャザースカート「ふわスカート」の2種を用意。いずれも「大人の女性」を意識したというモード感のあるシルエットで、前面に柄と無地のどちらの生地が多く見えるように着るかで印象が変わり、さまざまなコーディネートが楽しめる。

 価格は、スカート=1万8,500円~、予約販売分スカート(「さくらもち」「edamame」「YABE」の新作3柄)=2万8,400円、各種ブローチ=1,140円~、ニーハイソックス=3,900円(以上、税別)。

 営業時間は12時~20時(最終日は17時まで)。今月11日まで。

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