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都立大の絵本専門店がインディーズ絵本-出版から1カ月、滑り出し好調

(写真左から)絵本「フルーツポンチ はらぺこ印 1」で使われた原画の前に立つ店主の石井彩さん、はらぺこめがね・原田しんやさんと轟(とどろき)ロックさん

(写真左から)絵本「フルーツポンチ はらぺこ印 1」で使われた原画の前に立つ店主の石井彩さん、はらぺこめがね・原田しんやさんと轟(とどろき)ロックさん

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 東横線・都立大学駅前の絵本専門店「ニジノ絵本屋」(目黒区八雲1、TEL 080-6700-2971)が7月20日、イラストユニット・はらぺこめがねとのコラボ絵本「フルーツポンチ はらぺこ印 1」を出版した。

絵本専門店発インディーズ絵本、「フルーツポンチ はらぺこ印 1」表紙

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 店主の石井彩さんがセレクトした子どもから大人まで楽しめる各種絵本をそろえ、若手絵本作家の作品紹介にも力を入れている同店。同じく都立大学駅エリアを拠点に活動する原田しんやさんと轟(とどろき)ロックさん夫婦によるユニット・はらぺこめがねの作品展を企画したのがきっかけで、絵本専門店発「インディーズ絵本」を共同で制作・出版することになった。

 音楽業界のインディーズレーベル同様、大手出版社や取次会社を通さない「直接取引」での販売を決めたのは、「書店に限らず、雑貨店やカフェなど本を気に入ってくれた店に並べてもらうことで読み手や場所の偏りをなくしたい」との石井さんの思いから。

 はらぺこめがねの2人がかつてグラフィックデザイナーとして活躍していたこともあり、デザインや製本にもこだわった同作品。出版から約1カ月、店頭とイベント販売で300部近く売れ、好調な滑り出しを見せている。

 作品の内容は、主人公「はらぺ子ちゃん」がさまざまな果物に出合いフルーツポンチが出来上がっていくストーリー。カラフルでキュートな女の子と、リアルな手法で描かれた食材を組み合わせたユニークな作風をベースに、文章は果物から連想されるリズミカルな擬音語などで表現した。絵本の世界観やストーリーは全て、はらぺこめがねと石井さんがアイデアを出し合い一から作り上げた。

 「(当店に)絵本を買いに来る外国人のお子さんも多いが、たとえ言葉がわからなくても書き手の気持ちが伝わりやすい作品」と石井さん。読者層も子どもだけでなく、20~40代の親世代や「白内障で本を読むのが難しいという高齢の方からも『楽しく読めた』とうれしい声を頂いた」と、幅広い層から感想が寄せられているという。

 A5判の上製本で全24ページ。価格は1,600円。9月より同店公式サイトでも販売を予定するほか、都立大学・自由が丘エリアの雑貨店などでの販売も決まっている。

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