プレスリリース

少年院の若者を社会に貢献する人材へ。日本で初めて、非行少年の再犯防止・社会復帰支援を起業家マインドの育成を通じてスタート。

リリース発行企業:株式会社一

情報提供:

「10代の犯罪を減らす」ことをミッションに掲げる株式会社一(京都市 代表:中馬 一登)は、JリーグのFC東京と連携し、多摩少年院で「HIGH HOPEプログラム」を2024年11月より実施しています。

毎年1,000人を超える10代の若者が少年院に入ります。その約9割に虐待などの子ども時代の逆境体験があります。彼らが生きがいを見つけ、自律的に人生を歩み、社会に貢献するプレイヤーになっていくことを目指し、4月9日(水)からは実践的な製品企画プログラムを進めていきます。


左から、FC東京 コミュニティジェネレーター 石川 直宏さん、多摩少年院 院長 青木 治 さん、株式会社一 中馬 一登




日本初・アントレプレナーシップを軸としたプログラムを民間企業が少年院で実施
外部講師がITなどのスキルを教えるプログラムや、単発の講演はこれまでも実施されてきましたが、少年院で民間企業がマインドを育むプログラムを継続的に行う取り組みは、日本初の試みです。
プログラムの内容
3月4日~5日「夢・目標」
- サッカー日本代表として活躍したFC東京コミュニティジェネレーターの石川 直宏 さんをはじめ、社会で活躍するアーティスト、ビジネスマンの方々とのトークセッションを実施

- 大谷 翔平 選手が高校時代に実践した「オープンウィンドウ64」を考案した原田 隆史 先生のメソッドを使い、自分の夢・目標と他者の気持ちを結びつけるワークショップを実施



ワークシート 記入サンプル

3月5日「道徳・モラル」

・「どうして正義のヒーローは悪者を殴っていいのだろう?」などの問いについて少年同士が対話し、ものごとを多面的に捉えるワークショップを実施

・FC東京のスタッフの方々と、スポーツマンシップをテーマに、人との接し方や自分自身との向き合い方を考えるトークセッションを実施


4月9日~「製品企画」

・2024年12月にプログラムを受講した少年のアイディアをもとに、土に還る生分解性プラスチック(PLA)素材「HIGH LACT」を使用し、地球に優しいトートバッグを企画開発

・FC東京と多摩少年院とのコラボ製品として、試合時の販売を計画

光の当たりづらい社会課題の解決に挑戦する
再犯防止・更生保護は、起業家や企業が最も取り組みづらい社会課題の一つです。なぜなら、行政の予算が少ない、トラブルが起こるリスクが高いなどの理由で、経済合理性が低いからです。私たちは少年院でのプログラムの先に、下記3点の社会的インパクトを見込んでいます。
●税負担を削減し、働き手を育成する
少年院の運営に必要な経費(人件費・物件費など)は、全て税金でまかなわれており、出院後に社会から孤立してしまい仕事ができず、生活保護を受けた場合はその費用にも税金が使われます。

貧困や障害などの社会課題によって苦しんだ末に、罪を犯した少年たち。彼らが生きがいを見つけ、自律的に人生を歩み、社会に貢献するプレイヤーになっていくことは、税負担の削減だけでなく、人手不足が深刻化する日本において貴重な働き手を増やすことにもつながります。
●現在・未来の社会起業家の希望になる
少年院に入った若者の支援は、経済合理性曲線の外側にあります。ビジネスでは解決できないとされている領域の社会課題解決に株式会社が成功すれば、お金にならないという理由で課題解決をあきらめる人が減り、経済性と社会性を両立する起業家が各分野で増えていきます。
●再犯防止・更生保護業界のオープンイノベーションを促進する
新しい取り組みが実現しづらい業界で、企業やスポーツチームと共に、官民連携のイノベーションを生み出していきます。アメリカ・イタリアの刑務所をたずねるスタディツアーなど、海外の先進事例を学ぶ機会も企画しています。




「HIGH HOPE」がめざす世界 ~絶望から希望を生む~
代表メッセージ
日本から世界を良くするサービスをつくるために、26歳で会社を設立しました。10年以上かけて100を超える事業・プロジェクトに挑戦し続け、ようやく辿りついたのが再犯防止・更生保護の領域でした。支援が少なく、社会から認知もされず、DX化もイノベーションも起こらないこの業界に、僕たちは大きな可能性を感じています。

関わり始めた当初は、少年たち自身からも、周りの大人たちからも、「どうせ……」という諦めを感じていました。現状の日本では、彼らと社会との間にいくつも壁があって、その可能性が生かされるチャンスがない。

でも、人生100年時代のいま、彼らの人生はあと80年もあるんです。彼らが力を発揮して、やりがいを持って働いて、人の役に立って、納税もして……その実現をサポートする社会を目指し、企業・行政と連携し、全国の少年院に活動を広げていきます。

代表プロフィール


中馬 一登株式会社一 代表取締役
1987年京都生まれ。26歳で弟2人と株式会社MIYACOを設立。代表を10年間務め、2023年、世界を良くする事業を生み出すためにICHI INC.を設立。罪を犯した少年少女の可能性に光を灯す「HIGH HOPE」事業を立ち上げ、少年院でのアントレプレナーシップを育むプログラム運営や、刑務作業製品のブランド開発を行う。経済合理性が低いとされる課題の解決に挑み、社会に大きな希望を生むことを目指す。



FC東京の社会連携活動について



(C)FC TOKYO

サッカーJ1リーグに所属する「FC東京」は、対話を通じ地域社会のさまざまな課題に向き合いアクションし、彩り豊かなコミュニティを築いていく「TOKYO SOCIAL COLLABORATION」を2024年1月よりスタート。コミュニティジェネレーターの石川 直宏 さんが中心となり、公募で集まったメンバーと共に様々なアクションを生み出しています。

TOKYO SOCIAL COLLABORATION webサイト
https://tsc.tokyo/
次回プログラム開催予定
日時:2025年4月9日(水) 13:10~15:10
場所:多摩少年院
   〒193-0932 東京都八王子市緑町670
内容:HIGH HOPEプログラム 製品企画 第1回
参加者:在院者 10名程度

法人概要
株式会社一(ICHI INC.)
代表取締役:中馬 一登
住所:〒602-0898 京都市上京区相国寺門前町643-6 風良都館3階
設立:2023年11月
「HIGH HOPE」webサイト:https://high-hope.ichi.jpn.com

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